ビジネス

2019.06.19

VC業界の「メジャーリーガー」が独立系VCへの移籍を選んだ理由

(左)河野純一郎 (右)佐俣アンリ


佐俣:今まで、ラクスルやUUUMなど、我々のファンドで大きなリターンを出した会社では素晴らしい起業家に出会えたと思った一方で、これはもっと支えられたのではないかと、資金面や自分たちの能力不足も感じました。

我々のファンドのコアバリューは極めて不確実性の高いものに、起業家と一緒に嬉々として飛び込んでいけるところだと思っています。

起業家からは「このVCと戦いたい」、そして機関投資家にも「このVCに入れたい」と純粋想起されるようなトップファームを目指したいと思っています。

──最後になりますが、河野さんは40歳が一つの区切りだったとおっしゃっていましたが、次の10年ではどんな未来を目指していますか。

河野:課題先進国である日本において、起業家の課題発見力や課題解決力をエンパワーすることで、我々の子供達の世代、孫たちの世代が誇れる日本を創りたいと思っています。10年でそれが出来るのかはわかりませんが、人生を賭けて実現していきたいと思っています。




こうのじゅんいちろう◎2002年株式会社ジャフコ入社。日本国内の未上場ベンチャー企業への投資業務、ファンド募集業務に従事。2008年伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社入社。在籍期間中、累計28社、50億円超の投資を実行。数々のIPO、M&Aを支援し、Forbes投資家ランキングに度々ランクイン。主な過去投資先は、クラウドワークス、Fringe81、ラクスル、mercari、フロムスクラッチ、Mirrativ、ヤプリなど。

さまたあんり◎慶應義塾大学を卒業後、株式会社リクルートに入社。その後、イーストベンチャーズ株式会社を経て2012年に独立系ベンチャーキャピタルファンドANRIを設立し、数々のスタートアップやシードへの投資や事業支援を行っている。主な投資先にはUUUM、ラクスル、ミラティブなど。

文=瀧口友里奈 写真=Rang

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