「電動ゴミ収集車」で注目のスタートアップLION Electricの挑戦

Rene Johnston/Getty Images

電動式バス及びトラックの製造を手がけるカナダの「LION Electric」は4月に都市型電動トラック「Class 8」を発表し注目を集めたが、先日はモントリオールで開催のモビリティサミット「Movin’On Summit 2019」で電動ゴミ収集車を発表した。
 
「このゴミ収集車は大きな注目を集めている」と、LIONのシニアマネージャーを務めるYves Provencherは語る。この車両は北米では9月に納車予定で、ケベック州の州酒類公社とカナディアン・ナショナル鉄道から既に受注を獲得済みという。
 
トラックのシャーシには最大480キロワット時の三元系のリチウムイオン電池が搭載可能で、最長走行距離は約402キロだ。車両重量が約12トンのトラックとしてはかなりの走行距離といえる。
 
最大速度は時速約100キロで、ダイレクトドライブ方式のパワートレインの最大出力は470馬力という。展示されたゴミ収集車のプロトタイプはパワートレイン用とゴミ収集用に2つの電池を搭載しているが、最終的には1つの電池にまとめる計画だとProvencherは語る。
 
ゴミ収集車は停止と発車が多く、減速時に発電する回生ブレーキシステムが有効活用できるため、電動化に適しているという。車両価格は約40万ドル(約4300万円)と高額だが、運用コストはディーゼル車と比較して約60%の削減となるため、長期的に考えれば十分回収が可能という。

編集=上田裕資

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