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Christian Mueller / Shutterstock.com

米国の雑誌「CFOマガジン」は先ごろ、デューク大学が23年以上にわたって四半期ごとに行ってきた「DukeCFO Global Business Outlook(デュークCFO世界経済展望)」の最新の調査結果を掲載した。

同調査は、世界中の企業で最高財務責任者(CFO)を務める500人以上を対象に行われているもの。6月6日までの調査では、北米(250人)に加え、アジア(54人)、欧州(59人)、ラテンアメリカ(157人)、アフリカ(33人)の各国のCFOから回答を得た。

調査を主導するデューク大学フュークア・スクール・オブ・ビジネスのジョン・グラハム教授によれば、米国のCFOたちは多くが今回で3四半期連続して、2020年中のリセッション入りを予測した。また、教授が注目すべき点として挙げているのは、その他の地域のCFOに、景気後退を見込む人が大幅に増加したことだ。

米国の今年第1四半期の国内総生産(GDP)や5月の雇用統計、6月1日までの鉄道貨物輸送量の統計からみれば、景気の基調は考えられている以上に悪化しているといえる。まだそう予測している人はほとんどいないものの、信頼できる指標の中には、このままいけば6カ月~1年半後に景気後退に陥る可能性があることを示すものもある。

ドナルド・トランプ米大統領が掲げる最重要課題を取り巻く状況が、大幅に悪化することもあり得るということだ。

7割近くが「2020年中」を予想

米国の企業による設備投資は、GDPの約15%を占める。ほぼ70%を占める個人の消費支出に比べれば割合はかなり小さいが、企業は雇用計画(レイオフを含む)や昇給の程度によって、消費支出に影響を与える。CFOらがリセッションに関する互いの見通しに反応すれば、景気後退が「自己充足予言」となる可能性がある。

グラハム教授は、「ここ10年で初めて、世界経済を上向かせるエンジンになれるほど堅固な経済基盤を維持しているとみられる地域が、世界中のどこにも存在しなくなっている。貿易戦争と経済に関する幅広い不確実性が、先行きの見通しを暗くさせている」と指摘する。

米国のCFOの48.1%は2020年第2四半期までに、69%が同年末までに、自国が景気後退に陥ると考えている。

展望にばらつき

昨年6月以降の調査で得られた主な結果は、CFOたちが利益や売上高、設備投資を含むほぼ全ての調査項目について、伸び率の鈍化を予測していることを示している。経済全体だけでなく、自社の業績見通しについても、以前より悲観的になったという人が増えている。

報告書によれば、「米企業のCFOの間の楽観指数(経済全体と自社の先行きに関する見方)はこれまで、GDPと雇用の成長率を正確に予言してきた」。だが、最新の調査結果からは、これらに関する見方がまちまちになっていることが分かる。

米経済の先行きについて、全般的に楽観的な見方をしている人は20%、悲観的だという人は40%になっている。また、自社の今後の見通しについて、以前より「楽観的になった」と答えた人は44%で、前年の54%より減少。「楽観的ではなくなった」という人は17%から27%に増加した。楽観的なCFOの方が多いものの、前年比でも前期比でも、その割合は低下している。

編集=木内涼子

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