さらに、5.4インチの小型の端末の発売も予想されており、iPhone SEのようなコンパクトなモデルを好む人にも喜ばれそうだ。
ただし、これらの新機種が発売されるのは、早くても2020年の9月になる見通しだという。著名アナリストのミンチー・クオが公開した最新レポートをニュースサイトの「MacRumors」が掲載した。
2020年に登場するiPhoneはOLEDディスプレイ搭載のハイエンドの2機機(6.7インチと5.4インチ)と、ローエンドの1機種(6.1インチ)になるという。このうち、ハイエンドの2機種が5G接続に対応するという。
世界の通信キャリアは既に5G対応を進めており、対応端末を用いれば、家庭のインターネットよりも速い接続スピードがモバイルで楽しめる。ただし、iPhoneの5G対応は競合のアンドロイド端末メーカーから、かなり遅れることになる。
アップルはOLEDディスプレイの採用に関しても、競合にかなりの遅れをとってきた。アップルが初めてiPhoneにOLEDを搭載したのは2017年発売のiPhone Xだった。昨年発売された、定価749ドルのiPhone XRは依然としてLCD(液晶)ディスプレイを搭載しており、今年9月に発売の後継機も同じくLCDになる見通しだ。
クオが予想する2020年に発売のiPhoneの最新モデルの中で、最も期待を集めるのはiPhone SEの新バージョンとも呼べる、5.4インチの小型モデルだろう。アップルはこの機種で、iPhone Xのスタイルを踏襲しつつ、ベゼル幅を狭くする見込みだ。ただし、この端末が発売されるのは、アップルがiPhone SEを突然廃止してから2年後のことになる。
アンドロイド端末メーカーが5G対応を果たし、OLEDディスプレイなどの新たなテクノロジーを迅速に取り入れたのと比べ、アップル遅れをとってることは明らかだ。しかし、これらの最新技術への対応を行えば、市場シェアの低下や売上の減少に苦しむアップルが、ある程度勢いを取り戻せることは確実といえそうだ。