HTCが発売、5G通信を劇的に便利にする「ハブ」デバイスの実力

Photo by Sümeyye Dalklnç / Anadolu Agency / Getty images


競合メーカーも類似デバイスを発売
 
しかし、テック業界のアナリストらは、5G Hubによる増収効果は長く続かないと見ている。Mawstonによると、価格が高いために販売数量はそれほど期待できず、ゲーマー以外の一般消費者に普及させるのは困難だという。また、5G Hubを機能させるには、比較的ハイエンドな5Gデータプランに加入する必要がある。
 
さらに、Leighによると、米国での5G通信の普及は限定的になるという。例えば、スプリントが5G通信の提供を開始したのは、わずか9つの地域だ。「米国では、ストリーミングの速度が速くなるからといって、5Gデバイスやサービスプランに高い金額を払うことを嫌う消費者が多い。業界としては、動画ストリーミングやゲーム以外に家庭における5Gのユースケースを見出す必要がある。家庭での5G通信が普及しないと、5G Hubの普及も限定的になるだろう」とLeighは話す。
 
競合企業は5Gデバイス市場に続々と参入しており、HTCの優位性は早々に崩れる可能性がある。ネットワーク機器メーカーであるネットギアやファーウェイ、Inseegoは既に5G対応機器を開発しているため、「これらの企業がスクリーンや音声で制御可能な5G通信向けスマートハブを開発することはそう難しくない」とTzengは指摘する。

編集=上田裕資

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