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アプルヴァ・コタリとアナンド・コタリの兄弟が立ち上げた「サヴァーブ」は、第三世代のジュエリー会社だ。インド風のデザインモチーフを基本としながら、コスモポリタン的で、現代の息吹を感じるスタイルを取り入れている。

彼らのジュエリーはどちらかといえば控えめで、エメラルドやパール、ルビー、ダイヤモンドを組み合わせた、限定生産の手作りジュエリーだ。インドに強固な基盤を持ちながら、すでに世界市場にも目を向けている。


「サヴァーブ」の、エメラルと極小パールのイヤリング:ANTHONY DEMARCO

筆者は、ジュエリー業界について書くようになってから「自分のために買う女性」についての終わりなき論争を耳にしてきた。もし、アメリカでジュエリーのリテーラーをやっていて、「女性が自分のためにジュエリーを買う」という概念を受け入れるのにまだ苦労しているのなら、そろそろ他の仕事を探したほうがいいかもしれない。

どの国もどの文化も同じというわけではもちろんない。インドでは、ジュエリーは先祖代々引き継がれることが多く、男性から女性へ贈られるか、家族の総意で購入される場合がほとんどだ。

だが、ファッションに情熱を注ぎ、よりカジュアルなライフスタイルを好む、可処分所得がある若い女性がインドにも増えてきたことで、自分のために買い物をする女性という考え方も根づき始めている。少なくとも、繁栄している大都市ではそうだ。

「彼女の物語」こそが世界を切りとる

ムンバイに2月にオープンしたコンセプトストア「ハー・ストーリー(彼女の物語)」は、そういった顧客を引き込む準備万端だ。ここは2つの部屋で構成されたブティックで、女性の信条、欲求、その他、女性にとって大切なものすべてにマッチする6種のジュエリーコレクションを見ることができる。


ムンバイにあるコンセプトストア「ハー・ストーリー(彼女の物語)」: ANTHONY DEMARCO

顧客は、ダイヤモンド、金、その他の貴石を組み合わせたジュエリーから、自分の心の奥底にある欲求に応えるものを選ぶ。自分を一番うまく反映するジュエリーを3つ選ぶと、販売員が、自分の物語に一番合ったジュエリーを見つける「旅路」へと案内するシステムだ。


「ハー・ストーリー」に置かれているコンセプトリテールブランドのジュエリー:ANTHONY DEMARCO

「私たちはジュエリーを造ってそれを女性に合わせるという仕事をしているわけではありません」と言うのは、この販売方法を考案したムンバイの企業「ウォーキング・ツリー・ベンチャーズ」のリテールビジネス責任者タニヤ・サバールワルだ。「それどころか、その逆です」

彼女によれば、インドでジュエリーを購入するのは特別な体験ではなく、「インド人の血が体の中に流れているから、そして、インド人としてのニーズを満たすために『必要に迫られて』取る行動」だという。

「私たちはそここそを打ち壊したかったのです。そのために、「ハー・ストーリー」が世界を切りとる女性の空間になることを、そして他の誰のためでもなく、初めて本当の意味で『彼女』のためだけの空間になることを宣言したのです」

インドという国は世界のトレンドにますます強く影響を受けるようになってきている。だが、この正真正銘「インド発」の概念は、確かにまったく新しい。

翻訳=松本裕/株式会社トランネット 編集=石井節子

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