グーグルの持つリソースをスタートアップに惜しみなく与える
Campusの特徴のひとつが、アーリーステージ、グロースステージのスタートアップを対象に6カ月間、グーグルの製品やサービス、ネットワーク、ベストプラクティスを提供するプログラム「Residency Program」だ。
「スタートアップを立ち上げ、シードマネーを得た後、それに続く支援が必要になる」とマイケルは言い、同プログラムに参加したスタートアップはCampus内にワークスペースを持つことができ、グーグルが保有するリソースの支援、メンター制度を活用できる。費用もかからず、参加したスタートアップは6カ月間、無料でCampusを活用できる。
「Campusのネットワークを経由して、世界中の起業家とコネクションを持つことができる。我々はテクノロジーカンパニーであり、製品開発における知見は豊富にある。そういったリソースを提供し、スタートアップの製品開発を支援していきたい」(マイケル)
また、ベストプラクティスに関しては、女性起業家が事業を成長させたり、資金調達したりする際のノウハウを提供するという。マイケルによれば、Residency Programに参加する33%のスタートアップ経営者が女性であり、資金調達額は合計で4億6000万ドルにのぼっている。そうした経験を踏まえ、「日本でも女性起業家の支援は行っていきたい」とマイケルは言う。
日本におけるResidency Programの募集開始は、Campus開設後を予定。アーリーステージ、グロースステージのスタートアップが対象となるが、事業領域の制限はないという。
最後にマイケルは「グーグルも、カリフォルニアのガレージで生まれたスタートアップ。さまざまな支援があって、今がある。スタートアップを支援することは我々のDNA。この取り組みはグーグルにとって重要なこと。Campusから次世代の起業家を生み出していきたいと思う」とグーグルにおけるCampusの意義を語った。