実は体に悪い人気ダイエット法5選

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・ホール(Whole)30

ダイエットで疲れたり空腹になったりするのは良い兆候ではない。ホール30ダイエットを実践すれば、こうした症状がおそらく出るだろう。このダイエットでは、30日間で30ポンド(約13.6kg)の減量や、活力レベルの向上、睡眠の改善ができるとされる。

ホール30では、果物や野菜、脂肪の少ない高タンパク質食品、イモといった一握りの「良い食品」しか食べることができない。ホール30を実践すれは空腹を感じ、食べ過ぎては制限するという深刻なサイクルに陥り、代謝の減退やホルモンバランスの乱れ、胃腸関連の問題など深刻な影響が生じる。

その代わりに、健康的でバランスが取れた生活様式には、少し自分を甘やかす余裕があることを理解しよう。摂食障害の多くは、体を特定のサイズにしたい強い欲求から始まるため、食べ物に関する厳格なルールを設定したり、食生活が社会活動に影響するようになったり、食品や運動に執着するようになったりしたら、精神的なケアを受ける必要がある。長期的には、ルール違反も時にはできるような直感的な食事法を実践しよう。

・ケトジェニック

元々はてんかん患者のために作られたアトキンスダイエットを一歩進めたダイエット法で、脳機能向上や脂肪減少の効果があるとされ、セレブの支持も受け人気が高まっている。体がケトーシス(脂肪をエネルギー源として燃やす代謝状態)に入ることを利用するものとされ、ベーコンやステーキは食べることができる。

高脂質なケトダイエットでは、特定のタイプの炭水化物(多くの場合ベリー類)しか認められず、カロリーの5~10%に抑えなければならない。また、「食べる食品の質には焦点を当てていない」ため、このダイエットをする人は、ベーコンやバターなど、血中脂質の増加につながる飽和脂肪を多く含む不健康な食品を選びがちになる。

ケトダイエットで減量に成功する人は多いかもしれないが、リンによると強制的にケトーシスを起こすことで体が飢餓状態になり、疲労が生じたり、筋肉をエネルギー源として燃やしたり、体は生命維持のために脂肪をごくわずかしか燃焼させようとしないために減量が難しくなったりといった多くの副作用が生じる。また、ケトンが体内で蓄積すると、脱水や腎機能不全、血中の化学変化などの問題も生じる。

代わりに、良質な脂肪をとるようにしよう。一番良いのは、サーモンやオリーブオイル、ナッツ類に含まれる一価不飽和脂肪で、悪玉のLDLを含むコレステロール全般を減らし、心臓の健康を改善してくれる。あるいは、かぼちゃやひまわりの種、くるみ、コーン油などに含まれる多価不飽和脂肪も、心臓病のリスクを下げるものだ。
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編集=遠藤宗生

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