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2019.06.21

健康でなければ、挑戦できない。長友佑都が3年かけて編み出した「ファットアダプト食事法」に懸ける思い

長友佑都 (c) Shinji Minegishi


健康でなければ、挑戦できない

6月20日に発表したWEBアプリで体験できる食事法「ファットアダプト食事法」は、僕と僕のシェフを務めてくれている加藤超也シェフ、そして北里大学北里研究所病院で糖尿病センター長を務める山田悟医師とタッグを組み、3年間かけて完成させたものです。具体的には、糖質管理を行いながら脂質で身体のエネルギーを創り出す食事法です。この食事法では1食あたりの糖質量は40~60gと計算しています。ただ、これだと身体がエネルギー不足となるので、糖質の代わりに脂質(ファット)とたんぱく質を摂取する事で、糖質の代わりに脂質が身体のエネルギーに変換されていく。よって、これをファットアダプト食事法と呼んでいます。

この食事法を僕はスポーツアスリートだけではなく、日々仕事を頑張っている人、運動を開始した人、健康を意識している人、減量に取り組んでいる人など本当に多くの人に知ってもらいたいと思っています。

今回、ファットアダプト食事法の書籍を出版することと同時にリリースするWEBアプリはファットアダプト食事法を知ったり、見たりして興味を持ってくれた方が、実際にどんな物を食べれば良いのか、実践するためにはどんな情報を気にしないといけないのか、といった情報を提供するためのものです。


加藤シェフと共に食事をつくっている長友。写真=Cuore提供

ユーザーのみなさんが身体情報、運動量、糖質量などを入力すると、そのユーザーに適したレシピと献立が自動で提案されます。また、そのレシピや献立はファットアダプトを実践するための栄養比率で計算されていて、今後はユーザー情報のインプット情報を上げながら、より精度高く提案していくサービスにしていければと考えています。

僕はこのサービスを通して、一人でも多くの人が糖質管理を行う事をポジティブに捉えて、自分や周りの人の健康とパフォーマンスに対して意識が変わり、それを実践・習慣にできる環境を創っていきたいです。

スポーツアスリートもそうでない人も、全員健康であることがすべての原動力。どんなに夢を持ってがんばっていても、健康でなければ挑戦ができないんです。僕も怪我が多くて挑戦できない時間を多く過ごしました。そんな経験を味わい、食事で進化できたからこそ、僕はこの食事法を届けたいと思ったし、届けるための手段を会社の仲間と考えて創りました。

まだスタートラインですし、長友佑都の経験がすべて正解ではない。だからこそ、この食事法は専門家も企業も同じビジョンで共感してくれる人は全員巻き込んでつくっていくつもりです。自前だけでやっていくことではなく、それぞれの強みを活かしていく。多くの人を巻き込んで、このファットアダプト食事法を通じて多くの人の日々のパフォーマンスを向上させるインフラになっていきたいと思っています。
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構成=新國翔大

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