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政府主導の働き方改革を受けて、企業に働き方を見直す動きが広がる。労働時間が減っても、結果を出し続けるにはどうすればいいのか?クリエイティブな働き方を実現するためのポイントを聞いた。


「クリエイティブな働き方をしたい」「生産的に働きたい」と考えているのに、作業に追われて考える時間が取れない──。昨年末に20〜50代のビジネスパーソンを対象に実施したアンケートで、回答者の大半がこう考えていることがわかった。

「無駄な作業」と感じるものを尋ねると、「社内会議のための資料作成」(38.1%)が最も多く、「業務報告書/日報週報作成」(36.3%)、「稟議・申請」(26.5%)、「勤務登録」(26.0%)と続く。こうした「無駄と感じる作業」に費やす時間を積み上げると、1カ月で66時間にものぼる。1日あたりの労働時間を7時間とすると、働いている時間の半分を「無駄な作業」に使っている計算だ。



 

アンケートの結果では、93.5%の人が「同じ仕事をするのであっても自分なりに工夫をして仕事に取り組みたい」と考えているし、81.2%の人が実際に「仕事をするときは創意工夫をしながら取り組んでいる」。それでも、「時間がない」(53.9%)、「心のゆとりがない」(38.2%)と現状に不満を漏らす。「無駄な作業」を減らして創造的に働くには、何が必要なのか。


調査概要
調査方法:インターネットリサーチ 実施期間:2018年12月19~22日 調査対象:全国の20~50代の男女1,032人


AI時代の働き方とは?

「残業削減のために、無理にオフィスの電気を消しても意味がないんです」

こう話すのは、チームスピリットの荻島浩司社長だ。政府主導で「働き方改革」が進むが、単に労働時間を短縮するだけでは足りないと指摘する。労働時間を短縮するだけでは売り上げの減少につながりかねない。一方、かつてもてはやされた「成果主義」は、長時間労働を誘発しがちだ。


 
労働生産性は、分母に労働時間、分子に成果(売り上げ)で表される。労働時間を短縮しても成果を維持するためには「無駄な作業」を減らすことが急務だ。だが、それでは問題は解決しない。無駄な間接作業の時間を減らして直接的な生産に使う時間が増え、生産量が増えたとしても、生産性は上がっていないからだ。荻島社長は言う。

「最大の課題は、生産方法が変わっていないこと。やり方を変えることが究極の働き方改革です。そうした意味で、働き方改革は、経営戦略の問題と言えます」  

ここで重要になるのが、タイムマネジメント。間接作業の時間を減らすだけでなく、直接作業の時間も管理し、経営改革のための時間を捻出する必要があるからだ。


 
モルガン・スタンレーやグーグルといったグローバル企業の人材育成で活躍したピョートル・フェリクス・グジバチ氏も「働き方改革ではなくて、経営改革が必要」と指摘する。

「会社のビジョンやミッションを決めたうえで、ビジネスモデルを考える。どんなリソースで何をもたらすのか。人材戦略はそのなかにあるものです」  

ビジネスモデルによって、あるべき働き方も変わる。アマゾンのミッションは「顧客にスピード重視で商品を届ける」ことにあるから、効率性を重視する。グーグルは「新しい価値をアップデートする」ことに重きを置くため、実験を推奨し、失敗を許容する文化がある。

「企業のビジョン、ミッションとビジネスモデルに合わせて戦略的に働き方を選択しないと、結果につながりません」(グジバチ氏)
 
AIが進化する今後、「消える職業」が注目されるが、生き残る組織、人材になるためには何が必要なのか。
 
組織に必要なのは、失敗を許容する文化。実験をしなければ新しいことは生まれないからだ。グジバチ氏は「失敗から学習することが重要」だと強調する。  

イノベーティブな人材になるためには、何が必要なのか?まずはアイデアだ。アイデアは思考の多様性から生まれるため、実験をし、さまざまな人を巻き込むことが重要だ。そしてそれを率先して実行し、やり抜く力、そのための情熱が必要だとグジバチ氏は説く。  

今、同氏が日本企業の課題と考えているのが「忖度する文化」。本音が言えないうえに、上司からの指示も曖昧になりがちで、具現化、言語化が足りない。「仕事を可視化、言語化することで、建設的な会話のための一助になるのではないでしょうか」  

創造的に働くための時間管理と、コミュニケーションを活発にする可視化が、経営改革を後押ししてくれそうだ。


チームスピリット◎働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を提供。勤怠管理、工数管理、経費精算等の機能に加えて働き方の見える化を可能にすることで、生産性向上を支援する。ベンチャー企業から大手企業まで、導入企業は1000社、ユーザー数は16万人を超える。2018年、東証マザーズ上場。

Promoted by チームスピリット / text by Ayumi Okido / photograph by Shunichi Oda

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