ライフスタイル

2019.06.15 11:30

アップグレードの奥義。エコノミーから夢の「フルフラット」へ


■アメリカン航空

難易度:比較的簡単
コスト:マイルと現金(片道2万5000マイル+350ドル)
対象:ほとんどすべてのチケット


(写真提供:God Save The Points)

予約の前に、電話してアップグレード可否を確認しよう。だが、電話以外の裏技もある。それは、「ExpertFlyer」に登録すること。これは空席情報やアップグレード情報ほか、エアラインをまたいだありとあらゆるチケット情報を提供するサービスで、フリークエントフライアーの間では知る人ぞ知るサイトだ。

このエアラインのアップグレードの基準は極めて明快だ。ほとんどの種類のエコノミークラスチケットが、片道「2万5000マイル、プラス350ドル」でビジネスクラスにアップグレード可能だ。なお、フレキシブルチケットの場合は、わずか「1万5000マイル」でアップグレードできる。

一番安いわけではないものの、長距離フライトの際には大変バリューがあるアップグレード条件といってよい。とくにアメリカン航空のクレジットカードを持っていて、マイルを貯めている人には最高のディールだ。それに、たまたま幸運にも格安エコノミー、たとえば350ドル程度で往復航空券が購入できてしまった場合は、アップグレードのためにもう350ドルを使うのもいいかもしれない。

さらに興味があれば、アメリカン航空のマイル利用のベストな方法を自分で調べてみてもいい。マイルを使った特典チケット予約の詳細は、同社のガイドをチェックしよう。

■全日本空輸(ANA)

難易度:比較的簡単
コスト:ANAマイル2万〜2万8000、あるいはアメックスポイント
対象:ほとんどすべてのチケット。手頃な価格で手に入れたチケットでもアップグレードが可能


(写真提供:God Save The Points)

「Expedia.com」で確認しよう。ANAの「フライト詳細」をクリックすると予約コードが表示される。ここを見ると、予約しようとしている座席がアップグレード対象かどうかがわかる。

ANAのアップグレードの方法は自社サイトにもきわめて合理的に明示されている。運賃コード が「G/E/Y/B/M/Uクラス」のエコノミー、あるいはプレミアムエコノミーのチケットを、ビジネスクラスにアップグレードすることができる。

■ヴァージン・アトランティック航空

難易度:比較的簡単
コスト:1万6000〜8万バージンマイル、アメックス、シティまたはチェイスポイント、または現金
対象:エコノミー・チケット


(写真提供:God Save The Points)

このエアラインでは一般的に、現金にマイルを追加するのではなく、すべてマイルで払ってしまう方が得なことが多い。

エコノミーのチケットから、プレミアムエコノミー、またはビジネスにアップグレードできる。現金、あるいは「Virgin Flying Club miles(バージンフライングクラブマイル)」が使える。エコノミーからビジネスのアップグレードの場合は、片道7万2000マイルに加え、少なくとも現金最低220ドルが必要になる。

一方、エコノミーからプレミアムへのアップグレードは、片道約1万7000マイル、現金で約200ドルかかる。エコノミーからのアップグレードを考えるより前に、プレミアムチケットのそもそもの料金も確認しよう。料金差が200ドル程度の場合は、アップグレードするのに比べて、マイルの分、節約できる。

エコノミークラスの座席を3階層とする運賃区分が導入された。「エコノミー・デライト」「エコノミー・クラシック」、そして最低価格「エコノミー・ライト」である。「エコノミー・ライト」では、座席は事前指定できず、手荷物も預けられない。現在、アップグレードできるのは「クラシック」と「ディライト」のみ。「プレミアム・エコノミークラス」は「プレミアムクラス」と改称された(ビジネスクラスに相当する「アッパークラス」は名称存続)。

3階層の真ん中、「エコノミー・クラシック」はその手頃な価格に比してバリュー感があるチケットだ。プレミアムクラスからアッパーへアップグレードするのに比べればはるかに少ないマイルで済む。ただ、プレミアムエコノミーの「(K)チケット」はアップグレードできないので注意する必要がある。
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翻訳=長澤史佳 編集=石井節子

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