ネットフリックスが黒人差別を描く衝撃作、空前のヒットに

Gettyimages

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ネットフリックスは5月31日から配信を開始したミニシリーズ「ボクらを見る目(When They See Us)」の米国での1日あたりの視聴回数が、同社のプラットフォーム上で、史上最高記録を達成したとアナウンスした。

この作品は1989年にニューヨークのセントラルパークをジョギング中の女性が、強姦された事件を基に構成されたもの。事件では5人の黒人少年らが無実の罪で起訴され、レイプ犯として投獄された。

少年らは「セントラルパーク・ファイブ」と呼ばれたが、2002年になってDNA鑑定で真犯人が特定され、彼らが警察から自白を強要されていたことが立証され、無罪を勝ち取っていた。

ネットフリックスは通常、配信作品の視聴動向を開示していないが、この作品は異例の注目を集め、一般メディアも事件の詳細を再び報じた。その結果、特にソーシャルメディア上で大きな話題となった。

事件を担当した元検察官のLinda Fairsteinは、ウォール・ストリート・ジャーナルに寄稿した文章で、作品で描かれた自身のキャラクターに不快感を表明した。「エイヴァ・デュヴァーネイ監督が製作したこのドラマは、私が過剰に職務に熱心な偏屈者で、警察が全く無能だったかのように描いている」

Fairsteinはさらにシリーズ中で複数の「事実をねじ曲げたウソ」が描かれていると主張したが、ニューヨーク・タイムズは彼女の指摘が誤りであると反論した。

「ボクらを見る目」は事件後の25年間の米国社会の動きを丹念に追い、近年も話題にのぼることが多い警察の黒人への偏見や強制的な取り調べの実態を描いている。

ネットフリックスは先週、この作品をテーマとしたオプラ・ウィンフリー司会の特別番組「Oprah Winfrey Presents When They See Us Now」を6月12日から配信するとアナウンスしていた。

編集=上田裕資

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