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レブロン・ジェームズ(Photo by Allen Berezovsky/Getty Images)

ドイツの老舗ラゲージ・ブランド、リモワが目指すのは、インスタグラム世代が「レレバンス(つながり)」を感じられる高級ブランドだ。

インスタグラム世代にはアフリカ系米国人が多大な影響力を持つことから、リモワは新たな広告キャンペーンに起用するメンバーの1人に、バスケットボール選手のレブロン・ジェームズを迎えた。

文化的なつながりを感じてもらえるコラボレーションが奏功すれば、売り上げを伸ばすことにもつながるかもしれない。

米プロバスケットボール(NBA)の「キング」、ジェームズのインスタグラムのフォロワーはおよそ5000万人。そして、米国のアフリカ系米国人の成人の43%が、インスタグラムのユーザーだ。

リモワについて

高級ブランドのコングロマリット、仏LVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)グループは2017年1月、リモワ株の80%を取得し、傘下に収めた。リモワのスーツケースの価格は、およそ800~1200ドル(約8万6000~13万円)だ。

今回のコラボレーションに期待するのは、売上高を大幅に伸ばすことではなく、ソーシャルメディアにおけるジェームズの影響力を借りることだという。

米カルチャーバンクスによると、ジェームズのフォロワー数はソーシャルメディア全体を合わせて約9300万人に上る。ジェームズとの提携はリモワにとって、自社に対する消費者の認知度や好ましさを高める上で、非常に重要なものとなる。

世界のラゲージ市場は、約310億ドル規模。サムソナイトやトゥミといったブランドが大きなシェアを握る。調査会社アーゾスアナリティクスによれば、同市場の2018~23年の年平均成長率は6.72%と見込まれている。

そうした中でリモワが目指すのは、旅行のためだけではなく、よりライフスタイルに溶け込んだラゲージだ。

若い世代の志向に対応

27歳のアレクサンドル・アルノー最高経営責任者(CEO)がリードしたリモワの新しいブランド・キャンペーン(昨年から展開)には、デザイナーのヴァージル・アブローらも加わった。

ミレニアル世代の顧客の獲得を目指し、ストリートウェアが持つ文化的な意味でのエネルギーを取り入れようとする高級ブランドは増加している。高級品市場の成長における同世代の重要性はさらに高まっており、昨年は市場の成長の85%に貢献したと推計される。

この世代が求めるのは、独自性と新しさだ。リモワは昨年、アブローとのコラボレーションにより、価格1000ドルの透明なスーツケースを発売した。アルノーCEOは、「リモワは創業から120周年を迎えるブランドだ。そして私たちがヴァージルと共に行っていることは、現代性を表す素晴らしい一例だ」と語っている。

ラゲージ・ブランドが自らに新しい命を吹き込むことを目指し、スポーツやストリートウェアの要素を取り入れるのは、リモワが初めてではない。トゥミは2015年、ニューヨークのストリートファッション・ブランド「パブリックスクール」のデザイナー、マックスウェル・オズボーンとの提携により、ラゲージを含むコレクションを発表した。

編集=木内涼子

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