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2019.06.12 17:30

古着販売で高まる「ブランド価値」 パタゴニアも好例


再販でブランド価値は向上

パタゴニアやREI、アイリーン・フィッシャーなどにとって、再販を行うことは持続可能性だけの問題ではない。自社商品の品質を保証していることを、明確に示すことでもある。長期には、それがブランドに対する消費者の信頼感を築いていくことにもなる。

ルーベンは、ヤードルの再販プラットフォームはブランドに顧客生涯価値(life time value、LTV)をもたらすと同時に、消費者にとってのブランドの価値を高めるものでもあると考えている。

振り返ってみると、高級ブランドはファクトリーアウトレット・モデルを通じて、新たな顧客を引き付けようとしてきた。だが、それは最終的にブランドの価値を低下させてきた。コーチとラルフローレンなどは、身をもってそのことを学んだ。

「問題は、アウトレット店向けの商品をつくることは、誤ったトレードオフの方法だということだ」とルーベンは指摘する。つまり、「ブランドは自らのブランド名で、品質の劣った商品を販売することになる」。

「ブランドは認証されたわが社の再販モデルを活用することで、自社製品の伝統と品質を高く評価することができる。非常に品質の高いブランドの製品は、2回、3回、4回と(持ち主が変わっても)使用することができる」

素晴らしいブランドの全てが、同社のサービスを利用すべきだという──筆者も全く同感だ。

編集=木内涼子

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