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そんな才能ある人たちが集まるブロードウェイでも、本当に個性がある人は少ないです。キャサリン・ヘップバーンやヘンリー・フォンダなどいろいろな方にお会いしましたが、彼らのように本当に輝いている人たちはみんなすごく素敵でとても優しかった。日本では当時、性格が悪くたって芝居がうまけりゃいいだろうという風潮でしたが、やはり人間が良くないと芝居も仕事もうまくいかないんだなと実感しました。私は昔からそう思っていたから、その考え方は間違っていなかったと自信が持てました。

──ずっと第一線でお仕事を続けていらした徹子さん。徹子さんにとって「お金」とは?

お金は、自由でいるためにはどうしても必要なものです。でも、どうやったらそのお金を増やせるかについては、考えたことないですね。Forbes JAPAN読者の皆様には申し訳ないですけど(笑)。出演料が高いかどうかよりも、やりたいかどうか、面白そうかどうか、というお仕事の内容で決めていますから。出演料や月々の収入は把握しています。でも、それをもっと増えるように働きかけることはしないわね。

『窓ぎわのトットちゃん』が累計800万部を売り上げ、「戦後最大のベストセラー」になったときも、そのお金で「トット基金」をつくりました。手話でお芝居をする耳の聞こえない俳優さんの劇団を設立し、手話教室をつくったりしました。

自分のためには、病院に入ったり介護してもらったりというくらいの老後の……「もう老後じゃないの?」なんて言われちゃうんですけど(笑)、それくらいのお金だけあればいい。

そもそも私はダイヤモンドが欲しいとか、毛皮が欲しいとか、家が欲しいとか、そういう自分のために欲しいものがほとんどないんです。それよりも、未来のためになる使い方がしたいなと思っているんです。

──そんな徹子さんがワクワクする瞬間とは?

見たことも食べたこともない新しい果物に出合ったとき(笑)! テレビを見ていて、ぶどうに似ているけどまったく違う果物が紹介されていて、すごく美味しそうだった。カタカナの名前の知らない食べ物だったんだけど、どんな味がするのかな、食べてみたいなと思ってワクワクしました。

ついこの間、レバノンに行った時にも、サンドイッチに似ているけどもっと分厚くて、カロリーの高そうな現地の食べ物があって。「太る!」なんて言いながら、ちびちびかじっているうちに結局全部食べちゃいました。食べ物に関しては、好奇心が刺激されることが多いですね。

──これからやってみたいこと、挑戦してみたいことはありますか?

90歳になったら、学校に通って政治の勉強をしたい。そして、100歳になったら政治記者になろうかなと思っています。政治家ではなくて、政治記者。「総理!」ってマイクを向けたりしてね。100歳の人が質問しているのだから、きっと答えていただけるでしょう(笑)。

世の中って、皆さんが思っているほど、そんなに劇的には変わっていない気がします。昔より少しは進歩しているかもしれないけど、まだまだ女性の立場もそんなに強くなっているとは思えないですね。

特に閣僚の中には、もっと女性が入っていてもいい。まだまだ女性には、仕事の場面で男性に対して遠慮している部分があって、「それは違う」となかなか言えないこともある。そこが記者になれば、皆さんの率直な意見も聞けるし、はっきり言えることもあるのではないかなと思うんです。

女性はもっと自信を持っていい。センス良く可愛くいながらも、自分の意見をしっかり言える、それがいちばんいいことだと思っています。

構成=松崎美和子 写真=ヤン・ブース イラスト=Luke Waller

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