同社は今年3月のシリーズCラウンドで1億3200万ドルを調達していたが、さらなる資金調達により、ソリッドステート型センサーのソフトウェアを強化し、認識能力を向上させる。イノヴィズはこれまで累計2億5200万ドルを調達しており、提携先にはAptivやMagna、サムスン傘下の自動車部品大手のHarmanなどがあげられる。
イノヴィズ共同創業者でCEOのOmer Keilafは声明で「当社はごく短期間で業界をリードするLiDARソリューションを開発し、大手自動車メーカーなどの主要パートナーと提携を結ぶことができた」と述べた。
新たな資金で同社は技術開発を加速させ、製品のコストを引き下げると同時にプロダクトの商用化と大量生産を進めていくという。
イノヴィズは自動車車両向けにLiDARセンサーを提供するだけでなく、マッピングやロボット、ドローンなどに向けたソリューションも提供していく計画だ。同社のセンサーは車両の周囲のオブジェクトを夜間などの悪条件でも正確に検知し、人間以上の精度で自動運転車両の運行を可能にする。
テスラのイーロン・マスクは4月に開催のイベント「Autonomy Day」で、LiDARセンサーに頼る自動運転企業は現実を理解しておらず、このようなテクノロジーは無用の長物だと批判した。
しかし、ウェイモやGMのクルーズ、オーロラなどの自動運転企業らは全て、LiDARテクノロジーに頼っている。これらの企業はLiDARとカメラやレーダーなどと組み合わせ、車体の周囲の状況を検知しつつ自動運転を行っている。