ビジネス

2019.06.27

社員100人にインタビューを実施 RIZAP「デジタル改革」の舞台裏に迫る

RIZAPグループ 執行役員の岡田 章二


石黒:この短期間でそれだけのことを変えたら、現場からの反発があったんじゃないですか?

岡田:「ちょっとついていけないから、スピードを緩めてくれ」という店舗からの声はありました。でも、心地よいペースに甘んじていたら、ダメなんですよ。数字に反映されない投資だったらゆっくりすればいいけれど、儲かるとわかって投資しているんだから、リリースは早ければ早いほうが良いに決まっているじゃないですか。まぁ、結果的にうまくいく流れができたので、みんなには喜んでもらえていますよ。

人に教えられた逆をやれ! 

石黒:岡田さんにデジタルトランスフォーメーションをお願いしたい企業がたくさんあるのも、うなずけますね。

岡田:ゴルフもそうだけど、だいたい人に教えられた逆をやったほうが、うまくいくんですよ。少し結果が出てきたからか、瀬戸さんが今後の成長のためのキーワードとして「RIZAP×テクノロジー」を発信しました。



これ、普通だったら僕が言い出すようなことなんですけど、僕じゃなくて、瀬戸さんが発信してくれたのは嬉しかったです。テクノロジーって、結局は人。改革していこうとリードできる人がいなければ、デジタルトランスフォーメーションは実現できません。当社ではだいぶ文化も醸成されてきたし、僕らのチームもありますから、「RIZAPはテクノロジーを競争の源泉にしていこう」というのが共通の理解としてあります。

石黒:現場を説得して、トップである瀬戸さん自らが、これからはテクノロジーとおっしゃるところまで、こんなに短期間で成果を上げられている証ですね。素晴らしいです。本日は貴重なお話をどうもありがとうございました。

RIZAPに習え!石黒&須川のワンポイントアドバイス


・ビジネスを企画するIT部門があれば、会社は成長する。

・デジタルやITは手段のひとつでしかない、使うことが目的になっていないか。事業や経営にどのくらいのインパクトがあるかを押えておくことが重要。

・数字に反映されるデジタル投資、IT投資であれば急いでやるべし、スピードが命。

・デジタルトランスフォーメ―ションを進めるには、強力なリーダーシップが肝心。経営トップ自らが積極的に推進していくことが第一歩


岡田章二◎RIZAPグループ株式会社 執行役員。1965年生まれ。ユニバース情報システム(株)を経て、(株)ファーストリテイリングへ入社。情報システム部部長、執行役員CIOなどを歴任し、入社当時150億円ほどの売上だったファーストリテイリングをグローバル企業となるまで24年間にわたり支えた。2017年6月、RIZAPグループ(株)へ入社。IT/テクノロジー部門の最高責任者として、同社ビジネスの技術革新をリードしている。

文=石黒 不二代

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