「Quality」を辞書で引くと、「品質」という言葉が出て来ます。この品質の「質」にも様々な意味があるようです。「生まれつき」といったものから、「内容の良否」といったもの。また、哲学の文脈においては、「どのような」という事物の在り方という意味になります。事物の「量」では計りきれない、その多様な内容に向けた眼差し…。
ネットワークにもクオリティがあると考えます。多様で生き生きとしたネットワーク。それぞれの目的に対して高品質なネットワーク。ネットワークのクオリティを追求することは、現在、地球上を皮膜のように包むインターネット、とりわけ、ソーシャルメディアの台頭に見られる「つながる時代」を生きる私たちにとって、必要な“密度”なのかもしれません。
「クオン」という音は仏語の「久遠」にも通じます。久遠とは、遠い過去または未来のことです。案内役の私も、このような広い視野を心がけ、読者の皆さんと共に、“絆”にまつわる多様な現実と可能性について模索していきたいと思います。