デザイナー志望の学生を増やす「入り口」も広げたい
──今回、新卒学生向けを正式リリースすることにした理由は何でしょうか?
私たちは2018年5月23日にデザイナー特化型のキャリア支援サービス「ReDesigner」をリリースしました。デザイン会社がデザイナー特化のキャリア支援を始めたのは、おそらく国内初だったと思います。当時は中途採用向けのみでしたが、実はリリース当初から「新卒版はないのか?」というお問い合わせは学生から多々ありました。
また、ReDesigner(中途向け)をリリースしてから1年の間に「デザイン経営」宣言(2018年5月23日/ReDesignerとまさかの同日)や「高度デザイン人材育成研究会」など、さまざまな動きがありました。メガバンクを筆頭としてデザイン組織を内製化するトレンド、DXの動きなどもあり、ReDesignerは追い風を受け取引会社約200社、毎月100名以上のデザイナー登録、累計1000名以上のデザイナーの登録がある状況です。
しかし、そもそものデザイナーの人口が少ない。今やどの企業でも優秀なデザイナーの取り合いになってしまっており、完全に売り手市場となっています。需要に供給が追いついていないのであれば、デザイナーの人口を増やすしかない。
ReDesigner for Studentはどこの企業に就職するかという出口の提供はもちろん、デザイナーとして働く上での解像度を上げたり、デザイナーを目指す学生を増やすという入口自体も広げていきたいと思っています。
経団連から通年採用のアナウンスがあったように、これからはより長期的な目線でキャリアを考える機会が社会的に求められることもあり、学生版をリリースすることを決めました。
昨年12月にリリースしたベータ版ですが、現在159校、350人の登録をいただいています。
内訳としては、総合大学の人の方が多い状況で、デザイナーを目指すには美大を出ていないといけない時代が終わったということの象徴的な例だと思います。今回のプラットフォームリリースを機に年内に3000人を目指しています。