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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


さて実際に一般道を走ってみると、モータートレンドが言った「ジキル&ハイドの二重人格」を感じた。

サスペンションは多少固めではあるけど、特別に開発されたオーリンズ製と、モンロー製のダンパーが路面に対して見事に動いているので、凸凹を綺麗に吸収している。また、ステアリングには遊びがなく、ピンポイントで正確な味付けは嬉しい。ブレーキの効き目もいいけど、温まれば温まるほどより効果的だ。



3種類のエンジンと8速のオートマチックの組み合わせを試してみたけど、どれもスープラに合っている。当然、パワーの欲しい人は「RZ」という340psの直6ターボ仕様を選ぶだろう。0-100km/hの加速は4.1秒と十分速いけど、何よりも低中速トルクは太くて気持ちが良いパワー感だ。

でも、正直なところ、僕が一番気に入ったのは、真ん中の「SZ-R」という仕様の258psの2Lターボ。これには、アクティブ・デフとアダプティブ可変サスペンションが付いており、しかもエンジンは直6より軽い直4になっている。ノースがキュッとコーナーに入っていく姿勢は心地よくて好きだ。



BMWと組んだ理由

「なんでトヨタはBMWと組んでスープラを作ったのか」と疑問を持つ人は多い。しかし、スープラのチーフ・エンジニア、多田哲哉氏に聞くと、その必要性がすぐにわかる。

スープラといえば、昔から力強い直列6気筒エンジンが付いてくることで有名だった。歴史や伝統を守るなら、新型車にも直6は不可欠。でも、トヨタのラインアップには直6はなく、それが作れるエンジン工場もない。だから、スープラを復活させるのなら、直6を作るカーメーカーでなければならなかった。直4も2種類はあるけど、やはりこの3Lの直6ターボが一番注目されるし、パワーの欲しいアメリカ人は特に好むことを把握していたからだった。

そして、この直6仕様がケイマンとM2に勝ったことは、トヨタにとって限りない誇りだろう。多田主査、シャンパンで祝うおうではないか!

連載:国際モータージャーナリスト、ピーターライオンの連載
「ライオンのひと吠え」過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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