100億円奪おうとした「凄腕ハッカー集団」、FBIらが身柄拘束

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GozNymのグループが盗んだ金額は不明だが、2016年4月にKessem率いるIBMの調査チームが明らかにした内容によると、犯罪チームはアメリカとカナダの銀行24行から数日間で400万ドル(約4億3200万円)を盗んだという。

GozNymのグループは、東欧で多く見られる洗練されたサーバー犯罪集団の典型だ。メンバーはウクライナ、モルドバ、ブルガリア、カザフスタン、ロシアに分布し、ハッキングやマネーロンダリングのプロを雇っていた。彼らは、消費者や企業のPCをハッキングし、金銭を盗み取るための人員をウェブ上で募っていた。

起訴状によると、GozNymの被害に遭ったワシントンDCの法律事務所は、1回の攻撃で7万6000ドルを盗まれたという。被害者には、テキサス州の教会や障害児の支援を行うNPOが含まれるという。

英サリー大学教授でサイバーセキュリティの専門家であるAlan Woodward教授によると、GozNymのグループは2016年に解散しているとはいえ、今回の逮捕はサイバー犯罪の撲滅に向けての大きなインパクトになる可能性があるという。

「今回の逮捕劇は、サイバー犯罪者たちに大きな打撃を与えるだろう」とWoodward教授は語った。

編集=上田裕資

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