国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中のオレッグ・コノネンコとアレクセイ・オブチニンは5月29日、船外活動を行った。コノネンコにとっては5回目、オブチニンには初めての船外活動となった。
その中で2人は偉大な功績を残した、アレクセイ・レオーノフに敬意を表する時間を取った。レオーノフはロシア国営宇宙公社によると「初めて未知の領域に足を踏み入れ、無限に広がる宇宙空間と1対1で対峙した人物」とされている。
5月30日に85歳の誕生日を迎えたレオーノフは1965年3月18日、宇宙船「ボスホート2号」の外に出て、人類初の宇宙遊泳を成功させた。12分間の宇宙遊泳後、宇宙服が膨張して船内に戻れなくなったが、減圧することでなんとか帰還した。
レオーノフが次に宇宙に行ったのは1975年で、アメリカと旧ソ連が初めて協力したアポロ・ソユーズテスト計画にソユーズの船長として参加した。
アレクセイ・レオーノフとトム・クルーズ Photo by Gennadi Avramenko/Epsilon/Getty Images
偉大な宇宙探索の先駆者の誕生日を祝うため、コノネンコとオブチニンは「レオーノフNo.1」と「ハッピーバースデー・アレクセイ」とロシア語で書かれたバックパックを背負い、レオーノフの写真も携帯した。
「私たちはアレクセイ・レオーノフの誕生日の前日に船外活動をすることになった。彼は人類として初めて宇宙服を身に付けて船外に出て、無数の星が彩る闇の中へ足を踏み出した人物だ」とコノネンコは述べた。
一方オブチニンは「レオーノフさん、あなたは今、私たちと共に宇宙空間にいます。今後も宇宙飛行士レベルの健康を維持してください。お誕生日おめでとうございます」と述べた。
コノネンコは6月24日に6か月半のミッションを終えて地球に帰還する予定だ。NASAの女性宇宙飛行士のアン・マクレインとカナダのダビッド・サン・ジャックも共に帰還する。ISSのコマンダーはオブチニンが引き継ぐ。