巨大な成長余地を残すクラウド市場
かつてセールスフォースに勤務した時代を振り返り、Fredericは次のように述べる。「会社の創業1日目から、強い企業カルチャーを持つことが必要だ。それでこそ素早い成長が実現できる」
事業規模が拡大するにつれ、創業者らが重要な決定に関わる機会も減っていく。そんな中で重要な役割を果たすのが、企業カルチャーだという。Oktaが最も重視するのは、顧客にサクセスをもたらすことだ。同社はSaaSモデルを通じてバリューを築き、絶え間ないイノベーションを続けてきた。
「良いサービスを提供していれば、顧客らが自らマーケティングを支援してくれる」と、Fredericが話す通り、Oktaの公式サイトは同社のソフトウェアを称賛する顧客の声で溢れている。
OktaのCEOのTodd McKinnonは決算発表で次のように述べた。「クラウドやハイブリッド型のITシステムの広まりが、当社の成長の追い風となっている」
調査企業ガートナーによると、企業のIT支出の総額は昨年、3.77兆ドルに達したというが、そこにクラウドコンピューティングが占める額はまだ2140億ドルでしかない。つまり、Oktaが狙う市場にはまだ巨大な成長余地が残されているということだ。