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グーグルから数十億円の出資。グーグルが中国市場に戻る?の噂も

重要なことは、この会社がグーグルの出資を受けたいくつかの人工知能の起業チームの1つであり、さらにグーグルから海外進出を求められたことだ。2015年、MobvoiはシリーズC(上場やM&Aも視野に入れた資金調達のステージ)の、数千万ドル(数十億円)規模の出資をグーグルから受けた。これは、グーグルが2010年に中国本土での検索ビジネスを終了して以来、初めての直接投資でもあった。

この投資を通じて、Mobvoiはグーグルに中国語版のWear OS(かつてのAndroid Wear)への協力と、中国市場でのアプリダウンロードサービスと人工知能への支援を仰いだ。

ファーウェイやモトローラなどが中国市場で販売しているスマートウォッチは、個別に提供された中国語音声検索サービスを利用している。グーグルが海外で展開しているスマートウォッチの「TicWatch」シリーズもWear OSと音声アシスタント機能のGoogle Assistantを利用しているといわれている。

当時、業界ではグーグルの投資に関してさまざまな憶測が流れ、グーグルが中国市場に戻る計画の一環なのではないかといわれた。それというのも、グーグルが中国市場から撤退して以来、音声アシスタントと地図関連のサービスに影響が出て、中国本土での利用が難しくなっていたからだ。ファン・メイユも、海外進出は中国におけるグーグルとの提携強化のためだと語る。

「グーグルも過去、中国語の音声認識システムを開発してきました。今はわれわれの音声チームと、情報交換や協力を行っています」とファン・メイユは明かした。

現在、ファン・メイユのリーダーシップのもと、会社はアメリカのシアトルにあるMobvoi AI Labで技術革新とAIの研究開発に力を入れ、より技術を研磨し、世界のトップレベルに躍り出ようとしている。Mobvoi AI Labが、トップレベルの国際会議(ACL、EMNLP、ICASSP、Interspeechなど)で、2018年から現在までに発表した「自然言語処理と音声」に関する国際会議論文の数は11本に上る。

「論文の数も大切ですが同時に、いえ、もっと重要なのは、研究の成果を製品にすることです」とファン・メイユは強調した。

翻訳=笹山裕子/トランネット 編集=石井節子

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