ビジネス

2019.06.01

累計調達額1.66億ドルのCanva創業者が語る、ユニコーンへの成長過程で得た「学び」とは

Canva共同創業者兼CEOを務めるメラニー・パーキンス


ピッチ中に投資家から受けた質問は、資料に追加すべき

パーキンス氏は、出資を受けるまでに、オーストラリアだけでなくシリコンバレーに飛び、数多くの投資家へのピッチをこなした経験を持つ。少し踏み込んで、避けては通れないピッチについてアドバイスを求めた。出資を引き出すピッチ資料とはどのようなものなのだろうか。

「投資家から受けた質問は、ピッチ資料に追加するべき。ピッチするたびに質問を受けると、投資家がどんな点に疑問を持つかがクリアになる。答えるべき質問についてあらかじめ資料を準備しておくと、自信を持って回答することができる」

百戦錬磨のピッチ資料があれば説得力が増すだけでなく、起業家にとって精神安定剤のような効果も果たしそうだ。

日本市場に注目している

インターナショナルグロースチームのヘッドを務めるシンイー・ホー氏は、「日本市場は最も成長している市場のトップ5に入る」と明かした。先日日本を訪問したばかりだそうだ。

Canvaでは日本語フォントの搭載、日本特有の年賀状作成サービスや、A4など日本特有の紙サイズに特化したサービス等をすでに展開しており、今後もさらなるサービス拡充を目指している。

デザインに疎い筆者がCanvaを使ってみると、サムネイルやチラシ作りがスムースに進むことに興奮を覚えた。まるでデザイナーに依頼したような高品質のデザインが、ものの数分で出来上がる。万人がサクッとデザインできる手軽さは類を見ないサービスと言える。パソコン、iOS、Androidを駆使することにより、誰でもいつでもどこでもデザインができるのだ。

とはいえ、Canvaの目標は「どの職場でもCanvaが使われる」こと。日本市場だけでなく、世界での快進撃が楽しみである。

文=森屋千絵

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