I write about how retailers can determine what customers really want.

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新聞の見出しからは、サステナビリティ(持続可能性)の時代が幕を開けていることが分かる。

消費者が地球の未来を深く気にかけていることは誰に聞いても明らかだが、「持続可能」という言葉を、決まり文句や道端にあるリサイクルボックス以上の何かで定義できる人は少ない。難しい専門用語や企業の信条に埋もれることなくサステナビリティを説明できるブランドは少ないし、ソーラーパネルやパンダのマークをはるかに超えた領域で自社のサステナビリティの取り組みを効果的に活用し、顧客に伝える小売企業やブランドはさらに少ない。

一方、人との関わりが最も少なくサステナビリティの面では“問題児”である電子商取引分野は発展を続け、アマゾンは毎年数十億の小包を発送している。その多くには、商品よりもエアバッグの方が多く含まれている。私たちは地球を愛しているが、私たちの行動からは地球よりも便利さが好まれていることが示されている。なぜ私たちは、口だけでなく行動で示そうとしないのだろう?

その主な理由の一つは、私たちがサステナビリティを、小売企業やブランドが解決すべき問題として考えていることにある。私たちは、サステナビリティに明らかに反すること、あるいは人や動物、地球に対して有害なことをしていると分かったブランドを罰している。著名な経済学者ミルトン・フリードマンがかつて企業の社会的責任(CSR)を「根本的に反体制的な考え方」と呼んだにもかかわらず、私たちは企業が社会的利益のために行動すべきだと信じているのだ。

小売業者やブランドの経営陣はサステナビリティについて多くの議論を交わしている。ほぼ全ての現代企業は二酸化炭素の排出量を削減し、より配慮した調達を行い、全体的に環境に優しくなっている。しかしサステナビリティの言葉遣いは、熱意あふれる顧客がブランドを宣伝者にするよう鼓舞するという最終的な目標を達成できていない。小売業界のマーケティングと包装において、環境への配慮の重要度は低いことが多いのだ。

ここに欠けているのは、人間味、信頼性、イノベーションだ。スターバックスが売り残した食品を寄付したり、ブルックス・ブラザーズが体を切られた羊の毛で作った製品の購入をやめたりするだけでは十分ではない。消費者は、コミットメント(確約)を見て感じ、ブランドと共通の価値観を認めて初めてブランドに忠誠を誓うことができる。

しかし、コミットメントや共通の価値観を証明することは難しいことが多い。ウォルマートのような大規模な小売企業にとってはなおさらだ。同社は2005年から、より持続可能な商品を顧客に購入してもらうことが可能かどうかを見極める大がかりなプロジェクトを始めた。役員らは、世界中の綿畑や埋め立て地、メープルシロップ農園や氷河などを回り、店舗では商品を通じてさまざまなテストや実験が行われた。

翻訳・編集=出田静

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