優秀なジェネレーションZ世代の人材を確保する4つのコツ

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米国は早くも卒業シーズンとなり、新たな卒業生が労働力の仲間入りをする。しかも今年の卒業生は、新たなジェネレーションZの世代だ。

ジェネレーションZは1997年以降に生まれた人のことで、この世代はまだ雇用主にとって比較的真新しい存在だ。人材がますます不足する労働市場で、企業が優秀なジェネレーションZを引きつけ維持することはさらに難しくなるだろう。

人材を必要とする管理職や人材採用担当者が、最近労働力に加わったジェネレーションZ世代の新卒者にアピールするには、採用活動や福利厚生・手当を変化させるだけでなく、この世代の長期的なやる気の元を活用しなければならない。

クラウドベースの人材獲得ソリューションを提供する企業iCIMSは、ジェネレーションZ世代の新卒者が将来の雇用主に求め、期待するものを分析し、「The Class of 2019 Report(2019年卒業生報告書)」を発表した。企業が優秀なジェネレーションZ人材を確保するための4つのコツは次の通りだ。

1. 給料や福利厚生など現実的な面を重視する

古い世代の多くは、若い世代が金銭的なメリットよりも経験や文化、生きがいに関心を持っていると考えている。そのためこの点は意外かもしれない。この世代は、今までの世代よりも多くの学生ローンを抱えて卒業する。その総額はセントルイス連邦準備銀行のデータによると約1兆5000億ドル(約164兆円)だ。高等教育専門家マーク・カントロウィッツの分析によると、2016年卒業生の卒業時の学生ローンの平均は約3万7000ドル(約400万円)で、卒業生は高い初任給を得ることがローンを返済するために重要だということに気づく。

iCIMSの報告書によると、米国の大学4年生は卒業後初めての仕事で約4万7562ドル(約520万円)稼ぐことを期待できる。企業は入門レベルの従業員に、平均で約5万6155ドル(約620万円)の給料を払うことを計画しているため、人材採用担当者にとっては良いことだ。

またこの世代の新卒者は、福利厚生に対しても同様に現実的な考え方を持っている。テーブルサッカーゲームの台や無料のラテはいまだにプラス要素ではあるが、この世代の卒業生は医療や奨学制度などを前の世代より重視している。

2. デジタルネイティブに合わせた採用方法に努める

ジェネレーションZ世代は真のデジタルネイティブで、インターネットやソーシャルメディア、スマートフォンを非常に早い時期から使って育った。会社がこの世代の優秀な人材を引きつけるには、最新の技術やコミュニケーションツールを受け入れなければならない、iCIMSの報告書によると、調査を受けた企業の22%は、スナップチャットやテキストメッセージを使った採用活動など、新たな採用宣伝技術に既に投資している。
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翻訳・編集=出田静

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