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楽天執行役員 松村亮

フリマアプリは2012年に初めて登場して以来、あらゆるサービスと連携しさらにその市場価値を高めている。

国内では「メルカリ」の独壇場が続くフリマアプリ分野だが、楽天は2018年2月、旧ラクマとフリルを統合し、新たに「ラクマ」としてサービスを開始した。現在は同グループのスマホ決済サービス「楽天ペイ(アプリ決済)」など、様々なサービスと連携し利便性を拡充している。統合からおよそ1年が経った4月2日には、統合前の実績と現在を比較したラクマの利用実態を公開した。

統合前のフリルのダウンロード数は2016年時点で500万だったが、ラクマと統合後1年がたった2018年10月には1500万を達成した。中でも注目すべきところはシニアユーザー数の増加である。2016年から2018年までの間に、60代以上の新規登録者数は29.8倍にもなった。また、最も伸び率が高かったのは70代であり、3年間で約50倍もの成長を遂げた。

楽天グループという強力な土台があるラクマには多くのポテンシャルが潜んでいる。果たして国内のフリマアプリ市場を塗り替えることはできるのか──。今回、同グループにおけるラクマの役割や今後の戦略について担当者に話を聞いた。

「数兆円規模の市場」2次流通に挑戦

──楽天グループ内におけるラクマの役割は何ですか?

ラクマの役割は「ヒト、モノ、カネ」の三つの視点で分けることができます。

「ヒト」という観点でみると、ラクマはグループの顧客基盤への若年層の拡大が大きな貢献と考えています。楽天のグループ戦略として、メンバーシップバリューが中心となり企業価値を高めると考えており、いかにメンバーシップを拡大するかが我々のチャレンジの中心になります。楽天市場や楽天カードでは主な利用者が30代、40代であるように、世代によって使うサービスは異なります。フリマアプリという若者にとって身近なサービスを提供することで、10代20代のユーザー層の拡大を狙っており、若年層のメンバーシップを増やし、ユーザーの成長・育成とともに将来的に生み出される楽天の全体的な価値を向上する、ここに貢献することがラクマのひとつのミッションです。
「モノ」という観点では、2次流通の成長を取り込むことがラクマの大きな役割として挙げられます。今まで楽天市場では1次流通を中心にビジネスをしてきました。しかし、ここ数年で2次流通の市場が拡大しており、ネットオークションやフリマアプリのポテンシャルを考えた時に、数兆円規模のマーケットサイズが十分に期待できます。楽天のEC事業としても、それらの成長市場を取り込むことは重要なテーマと考えており、その中心となるサービスにラクマを位置づけています。

3つ目の「カネ」から考えるラクマの役割はキャッシュレス化です。フリマアプリで何かを売却すると、売上金を自己の銀行口座に引き出すことなく、楽天キャッシュに変換したうえで、それを次の取引に利用することができます。このようにお金の動きがシームレスになっているので、この変化に便乗して決済そのものをキャッシュレス化することに貢献していきます。「楽天ペイ(アプリ決済)」や「楽天キャッシュ」と連携してグループ全体でキャッシュレス化を促進することが目的です。

文=裵麗善(ぺ・リョソン) 写真=小田駿一

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