上位大生就職人気ランキング 2位は伊藤忠商事、1位は?

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キャリアプラットフォーム「レクミー」を運営する会社であるリーディングマークが先日、「上位大就職人気ランキング」を発表した。

東大、京大、早慶、一橋といった上位校生*らを対象に調査が行われた今年のランキングは、IT系やスタートアップ人気と言われる中でも、日系の歴史ある大企業が上位20位を独占。総合商社や広告代理店の不動の人気が見受けられた。

一方で、最近の傾向として金融業界がランキングを下げ、いわゆる「メガベンチャー」に人気が集まるという変化も見られた。

上位20社が大手日系老舗の理由

上位校生の間で根強い人気を誇る日系大手。中でも、上位5位を占めるのは昨年同様に五大総合商社と言われる三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、丸紅、住友商事。商社人気がより明確になった。

同じく上位に位置する広告代理店においては、一時人気が低下した電通は昨年の17位から13位にランキングを上げた。博報堂は前回から順位を1つ上げ、今年は15位にランクインした。

金融業界においては、年々人気が低迷しているが、メガバンクは依然安定した人気を維持している。三菱UFJ銀行は順位を下げたものの上位20位には食い込んでおり、三井住友銀行は前回からランキングを2位上げ、16位だった。

一体、これらの上位20位の大手の日系大企業に共通しているものは何だろうか?言い換えると、「上位校」と言われる大学に在籍する就活生の間にも共通したニーズは何だろうか?

ランキングを発表したリーディングマークが行った別調査から見えた、上位校生の企業選択における志向性として、「『一定の業務のチャレンジ性』を求めつつ『将来』の『堅実な成功』を重視している」ことがわかった。

こうした企業と学生両者のマッチングが、激変する就活市場において、例年と大きく変わらないランキングに現れている。

一般的に人気業界と言われるコンサルティング業界などが上位20位に入っていないのは意外かもしれない。リーディングマークによると、これは、ランキングの結果が時期によって異なるからである。

学生が就職活動を始めるタイミングなどに伴って、異なるカテゴリーの企業が上位にランクインすることもある。コンサルティングファームなどの外資系企業は例年、5、10月ごろに志望者がピークに達するが、早期に内定が決まってしまう場合が多い。

2020年卒上位大生*就職人気企業ランキング 上位20位

1位 三菱商事
2位 伊藤忠商事
3位 三井物産
4位 丸紅
5位 住友商事
6位 サントリー
7位 東京海上日動火災保険
8位 三井不動産
9位 三菱地所
10位 日本航空(JAL)
11位 全日本空輸(ANA)
12位 野村総合研究所
13位 電通
14位 三菱UFJ銀行
15位 博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ
16位 三井住友銀行
17位 JR東海
18位 双日
19位 味の素
20位 三井住友海上

*上位大生:旧帝大(北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大)、慶大、早大、一橋大、東工大生を指す。

文=石原沙也

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