3. ワークライフバランスの奨励
チームメンバーが異なるタイムゾーンで生活や仕事をしている場合、全員で同じ時間に働くために妥協する必要がしばしばある。ある場所では夜遅くまで起きる必要があったり、朝早く起きなければならなかったりするだろう。これによってストレスが増え、燃え尽きてしまうことさえもありうる。
ソーシャル・マーケット・ウェイ(Social Market Way)のヤシン・アベラ最高経営責任者(CEO)は「チームメンバーは必ず十分な休憩を取らなければならない」と述べる。「遠隔勤務者が個人的なニーズを満たすのに必要な休息をとることを奨励し、いつも元気でいられるようにしている会社は、全体的に生産性と幸福度が上がる。どんな管理職であってもこのアプローチをとって、チームメンバーがワークライフバランスを向上できるようにすべきだ」
4. チーム独自のコミュニケーションルール作りの奨励
グーグルの報告書で明示されていることの一つが、各チームに独自のルールを作る自由が与えられていることだ。各チームは、いつどのようにコミュニケーションをとるか決めることができる。
これにより、各プロジェクトチームが自分たちのやりやすい方法を見つけることができる。この考え方に基づけば、効果的ではないかもしれない社内全体の方針でなく、プロジェクトやチームの必要性に基づいてこうした決定が下されることとなる。
5. チームやプロジェクトの問題の認識と対処
チームや組織が遠隔勤務に慣れていないと、問題の存在をなかなか認めたがらないかもしれない。結局、経営層に遠隔勤務を考え直させるようなチームの一員になりたいとは誰も思わないものだ。だが、チームが問題を認識することは必要不可欠だ。各チームがそれぞれのコミュニケーション方法やツール、ルールを自由に設定できるべきなのと同様、自分たちが直面している問題を認めることに抵抗を感じないようにしなければいけない。
そんな時、マネジメント側ができるのは、問題を解決しようとしているチームを支援し、リソースを提供することだ。そうすれば人々は問題に対してオープンになり、どんな問題が起こっても解決策を見つけられる。
グーグルの調査結果とそれに伴う推奨事項は、遠隔勤務を許可、さらには奨励する企業が繁栄できることを証明している。同時に、そうした企業が享受するポジティブな結果を得るには、献身的な努力も必要だ。正しい戦略を導入すれば、遠隔勤務によって従業員は柔軟な働き方ができ、企業側も目標を達成できる。