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あなたは、日焼け止めが皮下まで浸透するとは考えないかもしれない。結局のところ、食べたり血流に注入したりせずきちんとした方法で使用すれば、そんなことはないはずだと考えるだろう。

しかし、米国医師会雑誌(JAMA)のオープン・アクセス・ジャーナル「JAMAネットワーク・オープン」に最近掲載された研究では、血液の中から日焼け止めの成分が検出された。これが、時節柄興味深い問題であることは間違いない。夏が近づく中、肌へのダメージや皮膚ガンを予防するために日焼け止めをたっぷりと塗り込んだり、スプレーしたりし始めるかもしれないからだ。

日焼け止めはたっぷりと塗るべきだとこれまでおそらく教わってきただろう。日焼け止めに関しては長い間、肌に塗ったものは肌の上にとどまると考えられてきた。

米食品医薬品局(FDA)のチームは、この仮説を検証するため24人の健康なボランティアを集め、販売されている4つの異なる日焼け止め(2つがスプレータイプ、1つはローション、もう1つはクリーム)を自身の体に最大7日間使用させた。この間、研究者らはボランティアから一連の血液サンプルを採取し、血液中の特定の活性成分(アヴォベンゾン、オキシベンゾン、オクトクリレン、エカムシュール)の水準を特定した。

その結果は、誰しも困惑するものだった。1日に4回日焼け止めを塗っただけで、4つの製品それぞれに含まれる活性成分の血中水準が1ミリリットル当たり0.5ナノグラムを超え始めたのだ。7日間の実験を終了すると、一連の成分の血清中の濃度はそれよりはるかに高くなった。スプレータイプの日焼け止めのうち一つでは、オキシベンゾンの濃度が平均で1ミリリットル当たり209.6ナノグラムに達した。またもう一つのスプレータイプは194.9ナノグラム、ローションは169.3ナノグラムだった。

ただ、日焼け止めローションの使用をやめるのはまだ早い。この数字が果たして危険なものかどうかは明確に分かっていないからだ。アヴォベンゾン、オキシベンゾン、オクトクリレン、エカムシュールの安全な血中濃度や、こうした成分が血中に取り込まれることによって生じ得る短期的・長期的な健康への影響を決定できるほど十分に研究が進んでいない。

血液が全てアヴォベンゾンになってしまうのはもちろん悪いことだが、私たちは現代の生活環境でさまざまな化学物質に頻繁にさらされ、それらを血液へと吸収しているのが現状だ。

翻訳・編集=出田静

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