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2019.05.26

ミラノで実を結ぶブランド躍進の種。グランドセイコーの世界戦略をひも解く

スプリングドライブムーブメント のパーツでつくったオブジェと映 像作品で構成される「FLUX」は、インスタレーションとガラスオブジ ェという2つの空間で構成。

グローバルブランドとしての足場を固めつつあるグランドセイコー。ミラノデザインウィークは、感性的な魅力を広げるきっかけとなる。


ミラノデザインウィーク初参加となった昨年は、多くの展示が集まるミラノトリエンナーレ美術館が会場だったこともあって、3万人以上の来場者を集めた。これは「グランドセイコー」にとって、大成功といえる結果だ。そこで2年目の参加となる今回は、会場をミラノ市内のポルディ・ペッツォーリ美術館へと移して、新たなインスタレーションを行った。


発光する粒子に水を混ぜた流体が、仄かな光を放つ波紋を作る「FLUX」。流体はゆっくりと流れているため二度と同じ模様にはならず、時の移ろいを感じさせる。

「グランドセイコーのみで行う単独展示は、とても大きなチャレンジです。今回は“THE NATURE OF TIME”がコンセプト。NATUREには自然や本質という意味がありますが、テクノロジーを追求しつつ、自然とも共生する日本人の時間意識を表現するために、デザインスタジオのwe+(ウィープラス)やCGディレクターの阿部伸吾とともに、移ろいゆく時間とその永続性について表現しました。いわゆる“花鳥風月”のような日本的な表現ではなく、技術と感性を融合させることで、日本人ならではの時間意識や時の概念を可視化できたと思います」と語るのは、セイコーウオッチの常務執行役員として、マーケティング統括本部長を務める庭崎紀代子。

 
庭崎紀代子。商品企画部等を経て広報宣伝部へ。現在はセイコーウオッチの常務執行役員としてマーケティング統括本部長を務める。

グランドセイコーは2017年に独立ブランド化を果たし、スイスの高級時計ブランドと伍して戦えるラグジュアリーブランドを目指している。その戦略を練る上で、ミラノデザインウィークは刺激を受ける場であるという。

「2017年にリサーチのために現地を訪れた段階で、我々も参加すべきだと確信しました。ラグジュアリーとは機能的価値だけでなく感性的価値も重要であるという事実を、ミラノでもっと深く理解できたのです」

ミラノで感じたブランド躍進の種は、さまざまなかたちで実践されている。例えばミラノデザインウィークのプロジェクトはデザイン部が主幹となっており、これ以外でも、デザイン部が主導するかたちで感性的な価値を伝えるプロジェクトが進行中だ。


滑らかに動くスプリングドライブの針の動きが作り出す「時間知覚」を映像で表現した「movement」は、CGディレクター、阿部伸吾の作品。

「グランドセイコーは真面目なブランドです。それは自身のアイデンティティとして大切にしていきますが、“楽しさ”も価値の一つとして伝えていきたい。グランドセイコーの哲学や日本の匠の技といった個性をしっかり打ち出し、機能的価値と感性的価値の両方を表現するためのアプローチをもっと増やしていくうえで、このミラノデザインウィークは大きな入り口になるでしょう。ヨーロッパはブランドビジネスの本場ですから、まずはここで成功を収めたいのです」


会場で展示した時計は「SBGA211」のみ。山に降り積もった雪の表面の質感を表現した“雪白ダイヤル”は、感性的な魅力が評価され、世界的人気モデルに。
 
その効果は少しずつ表れており、スイスのバーゼルにて開催された時計と宝飾の見本市バーゼルワールドでは、グランドセイコーブースへの海外プレスの来場者が増え、感性的な魅力を強く打ち出した“スノーフレーク”ダイヤルモデルが世界中で人気を集めている。ラグジュアリーブランドへというグランドセイコーの世界戦略は、ミラノから実を結びつつある。


有機的フォルムのガラスのオブジェの中にムーブメントパーツと光る粒子を封じ込め、幻想的な時間をつくる「FLUX」。

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Promoted by セイコー / photographs by Mitsuya T-Max Sada / edit&text by Tetsuo Shinoda

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