I write about the growing "industry" of social innovation.

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ミッシー・パークが女性に特化したアウトドアブランドを立ち上げたのは1989年のことだった。当時はまだ女性の起業家が珍しかった。パークは1972年に制定された、米国の男女の教育機会の平等を定める法律の名前をとって、そのブランドを「Title Nine」と名づけた。

Title Nineは今年30周年を迎えるが、ここまでの道のりは平坦なものではなかった。「創業当時はまだ、ルルレモンもアスレタも無かったし、女性向けのスポーツウェアに特化したブランドは存在しなかった」とパークは話す。

彼女の物語はバークレーの自宅のガレージで、質素なデザインのカタログを封筒に入れていた頃から始まる。洪水で商品が全て駄目になったこともあったし、最初は苦戦した。

しかし、創業から4年目の1993年に初の黒字を達成して以降、事業は上向いた。その後、単に女性向けのスポーツウェアを販売するだけでなく、パークは女性スポーツ選手や女性起業家を支援する動きを始動した。

「26歳の頃、何も知らないまま事業を立ち上げた。当時は女性向けのマウンテンバイクやスノーボード用の服を販売するブランドが皆無だった」とパークは当時を振り返る。

彼女は支払いを3ヶ月間猶予してくれる、寛大なサプライヤーの支援を受けて事業を拡大した。欠陥の多いビジネスモデルではあったが、アグレッシブに売りまくった結果、外部からの資金を入れずに会社を成長させることが出来た。

ビジネスは順調に進み、気がつくと女性起業家のネットワークが広がっていることに気づいた。パークは他の女性たちが彼女と同じ問題を抱えていることを知った。事業のアイデアはあっても、どこに製造を頼めばいいか、どうすれば収益化できるか分からない起業家も多い。

その後、パークはTitle Nineを同じ志を持つ女性起業家が集まり、アウトドア分野で収益化を図るプラットフォームにした。「事業モデルについてアドバイスを与え、どうすればREIのようなアウトドアの大手ストアに商品を並べられるかを助言した」

Title Nineの方向性をパークは、女性起業家や女性スポーツ選手を支援していくものと決めた。「私は自分自身の経験から、女性が直面する課題を知っていた」

1990年代の後半に彼女は会社の収益の一部を、オークランドの公立高校のバスケットボールチームに寄付し始めた。最初は一つのプロジェクトだったが、徐々に支援先を拡大し、後にStarting Blockと呼ばれる事業に発展した。

パークは自身の経験から、スポーツをやることで女性は自分に自信を持ち、ドラッグから距離を置き、学業に集中できることを知っていた。

「次の世代を支援する活動をしたいと思った。私のように恵まれない境遇で育った女性でも、スポーツを通じて前向きなパワーを得ることが出来る」とパークは語る。

「自分でビジネスを立ち上げるのは簡単なことではない。けれど、とてもやりがいがある仕事が出来てうれしい。言いたいことを言って、やりたいことをやっている」と彼女は話した。

編集=上田裕資

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