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時代に合わせて変化するデザインが、ビジネスを強くする。 高品質・高性能の製品を作っていれば、それだけで評価されるという単純な時代ではない。 戦略的にデザインを語り、哲学を表現し、付加価値を高める。そのヒントがミラノにあった。


POLTRONA FRAU

ブランドの哲学や魅力を明確に打ち出すことで、その価値を広く知らしめる。


 アイコンチェアである「1919」を現代的に熟成させた「2019」は、CNCマシンの技術革新が進んだことで、美しいフォルムを引き出すことができた。オリジナルはシガー用の灰皿が付属していたが、新作ではスマートフォンを置くための革張りの小テーブル付きに。

イタリアを代表する家具ブランド「ポルトローナ・フラウ」が、近年、アジア市場で目覚ましい伸びを見せている。最も勢いがあるのは、高級家具文化に触れ始めた中国市場だが、実は日本でも、急激に業績が伸びているという。

「日本におけるデザインカルチャーの中心である青山に、昨年の3月に路面店を構えることができたのが大きな転機でした。ポルトローナ・フラウの世界観に合わせて製品を展示できますし、インテリアコーディネーターや建築家だけでなく、個人のお客様でも気軽に我々の家具を体験してもらえるようになりましたからね」と笑顔を見せるのは、同社のブランドディレクターを務めるニコラ・コロプリス。  

日本の高級家具マーケットは成熟しているが、ポルトローナ・フラウは前年比で40%以上も実績を伸ばした。青山ブティックの顧客の7割以上が、初めて同社の製品を購入したという。つまりブランド知名度の上昇こそが、最大の成功要因だった。


ニコラ・コロプリスは、2008年にコマーシャルディレクターに就任。現在はブランドディレクターとして活躍している。

「ポルトローナ・フラウの世界的名声から考えると、日本市場はまだまだ“未開拓”。大切なのは、ブランドを可視化させること。住宅とコントラクトの両方で、今後も成長を続けると確信しています」  

もちろんブランドを知らしめるには、製品の力も重要となる。今年の新作である「2019」と「Archibald」という二つの椅子は、どちらも歴史的傑作を現代的にアップデートしたもの。歴史を語りながら最高の品質と職人技も表現しており、ブランド哲学を雄弁に語る存在となっている。


10年前に誕生した傑作チェアのプロポーションやボリューム感を、丁寧に見直した「Archibald」。


左:様々な家具を組み合わせて、心地よい空間を提案する。右:フレキシブルなレイアウトが可能な巨大オットマン「GRANT」。

ROLF BENZ

高品質で知られるドイツインテリアの雄ロルフベンツは、バウハウス100周年の節目に、更なる飛躍を遂げようとしている。


全世界で展開を予定しているブティックのコンセプトを反映させた会場。商品だけでなく、ロルフベンツの上質なライフスタイルを表現。

イタリアやフランスのライフスタイルは憧れの対象だが、ドイツの場合、ライフワークバランスの話題はニュースにはなるが、衣食住などのライフスタイルは話題にならない。  

ではドイツにおけるラグジュアリーなライフスタイルとはどういうものか?  

その象徴となるのが、家具ブランド「ロルフベンツ」である。 「ドイツといえば、まずはエンジニアリング。そして品質や機能性に優れた製品を数多くつくってきました。例えばドイツのキッチンメーカーは、エンジニアリングだけでなく実用的で機能的なデザインで、世界的に評価されています。これを家具の世界でも実現させるのが、ロルフベンツです」。


インターナショナルセールスディレクターのルーベルト・ハインツル。

ロルフベンツのインターナショナルセールスディレクター、ルーベルト・ハインツルは語る。

”機能的に優れた製品”をつくっていれば売れる時代ではない。エモーショナルな魅力をしっかり伝えるために、新しい戦略へと移行する時期だ。

「今年はドイツデザインの原点であるバウハウスが、創設100周年を迎えます。我々のデザイン哲学を、あらためて知ってもらうよい機会になるでしょう。さらに昨年、中華系資本の傘下となったことも、よい結果を生んでいます。これまでは素晴らしいプロジェクトがあっても、資金や人員の関係でスピーディに進まないこともあった。しかし投資が入ったことで“ 理想”を具現化することができる。家具はソファだけでなく、ベッドやテーブルまで商品群を拡大し、さらにはロルフベンツの世界観を伝えるブティック“ロルフベンツ・ハウス”もスタートします」
 
今年はドイツデザインの節目の年。そしてロルフベンツもまた、大きな節目を迎えようとしている。


新作ソファ「Rolf Benz ADDIT」は、柔らかなフォルムや軽やかな脚をもち、機能美だけではない華やかさがある。


左:重厚なダイニングテーブル「Rolf Benz 986」は、天板の上に回転台が加わっており、実用的でありながら、オリエンタリズムも表現。右:快適さを形にしたベッド「Rolf Benz TONDO」も新作である。これでソファ、ダイニング、ベッドと、住空間をトータルコーディネートできるようになった。


IDC OTSUKA
☎03-5530-5555

Promoted by 大塚家具 / photographs by Mitsuya T-Max Sada / edit&text by Tetsuo Shinoda

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