資金調達のシリーズAは、米ベンチャーキャピタルのスパーク・キャピタル(Spark Capital)が率い、クライナー・パーキンス、ベイン・キャピタル・ベンチャーズ、Yコンビネーター、PJC、フュール・キャピタル、投資家のスコット・ベルスキーらが参加した。スパーク・キャピタルは、ウェイz、ファーストディブス、エブリシング・バット・ザ・ハウスといった他の家具業界スタートアップにこれまで投資してきた。
これにより、フェザーの全資金は1600万ドル(約17億6000万円)となった。同社はこの資金を基に、リバースロジスティクス(還元物流)の分野を率いる存在を目指すとともに、社員数を増やす予定だ。
より環境に優しいビジネスモデル
フェザーはニューヨーク市で2017年、3回スタートアップを起業したYコンビネーターの卒業生、ジェイ・レノが立ち上げた。レノは「ファスト家具」の成長による問題を解決すべく、このビジネスモデルを作り上げた。
ファストファッションと同様、ファスト家具は流行に合った見た目でコストも低いが、長期間使用することを想定して設計されていない。特別な目的で使用する、サイドテーブルやアクセントとなる椅子など一部のファスト家具は予算内で済ませるのにぴったりだが、それが行き過ぎてしまう傾向にある。「必要だから」という理由で安い服を購入することは一般的にはないが、ソファは誰もが必要とするものだ。
米商務省のデータによると、米国では2015年に約970万トンの家具が埋め立て処分された。フェザーのような家具レンタルは、より環境に優しくコスト効果が高い解決策なのだ。
家具レンタル2.0
フェザーの競合ファーニッシュ(Fernish)のような新たな家具レンタルサービスは、非常に優れたブランディングと製品を提供していること以外、レンタセンター(Rent-A-Center)のような古いモデルとそこまで変化はない。
一方フェザーは、全く異なる市場を対象としている。家具レンタル業はこれまで、モデルとしての家具の備え付けを目的とした不動産業者と低収入の人口層という2つの全く異なる層を対象としてきた。フェザーの契約者らは家具を買うことができるが、より賢い選択肢であるレンタルを選んでいる人たちだ。