北米EV自動車の新トレンドは「3輪型」 160万円で買える車両も

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米国やカナダではかつて「オート三輪」と呼ばれた小型の3輪タイプのEV(電気自動車)車両が注目を集めつつある。米国のアーキモト(Arcimoto)は今年2月から予約注文の受付を開始したほか、アンペア(Ampere)も2017年のロサンゼルスモーターショーで、スタイリッシュな高級EVスポーツカー「アンペア1」を公開していた。

この分野で大きな成果を収めた企業はまだ少ないが、カナダのエレクトラ・メカニカ(Electra Meccanica)は5月6日、同社の1人乗り3輪EV車「ソロ」がカリフォルニア州のEV車普及プログラムの認定を受け、1台の購入につき900ドルの補助金を受け取れると宣言した。

カリフォルニア州大気資源局(CARB)は、「クリーン・ビークル・リベート・プロジェクト(CVRP)」と呼ばれる取り組みを進め、EV車両の購入者にリベート(補助金)を与えている。

CARBの認定を受けた車両は、燃料電池車(ヒュンダイNexoやトヨタMiraiなど)の場合は5000ドル、EV(テスラや日産Leaf)の場合は2500ドル、プラグインハイブリッド車(クライスラーPacificaやBMWの530e)の場合は1500ドルの補助金が受け取れる。これらの補助金はカリフォルニア州の住民のみに適用される。

エレクトラ・メカニカのソロは1人乗りの3輪車両で、「全ての電動オートバイ」カテゴリに区分され、補助金額は900ドルだ。ソロのMSRP (希望小売価格)は1万5500ドルとなっており、補助金を受ければ1万4600ドル(約160万円)で購入できることになる。

ソロは0-100km/h加速が8秒、最高速度130km/hの性能を持ち、エレクトラ・メカニカはこの車が「通勤に最適な車両」であるとアピール中だ。フル充電にかかる時間は220ボルトで約3時間、航続距離は最大160kmとされている。シートの加熱機能やブルートゥースオーディオ、リアカメラも標準装備されている。この車両の第一回の納車は、2019年の第3四半期になる予定だ。

CVRPは資金が続く限り補助金の交付を続けていくと述べている。現状でCVRP は2720万ドルの資金を確保しており、追加で約2000万ドルを低所得及び中所得の消費者向けに用意している。

編集=上田裕資

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