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2019.05.19 13:00

世界の「有力」アパレル企業、ディオールが2位に大差でトップ

Hadrian / shutterstock.com

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フォーブスが先ごろ発表した「世界の有力企業2000社」ランキングで、アパレル企業のトップとなったのは今回もクリスチャン・ディオールだった。他社の躍進が目立つ中でも、2位以下に大差を付けて首位を維持した。

世界の公開会社を売上高と利益、資産、時価総額に基づく総合スコアで評価し、順位を決定する「グローバル2000」の最新版では、アスレチックウエア・ブランドのルルレモンが前回から668ランク上昇し、1480位につけた。

価格100ドル(約1万円)のヨガパンツで知名度を上げた同社は、デオドラント製品やスニーカー、メンズウェアなどにも力を入れている。新たに迎えたカルバン・マクドナルド最高経営責任者(CEO)の下で、昨年の売上高は前年比24%増の33億ドルとなった。

1974年にカリフォルニア州に第1号店を開業、スニーカーを中心に扱うフットロッカーは、前回より699ランク上げて1671位となった。ショッピングモールへの出店を中心とする同社の店舗数は、3200を超える。また、オンライン販売を強化したことでも売り上げを伸ばした。

フットロッカーは「デジタルファースト」の複数の企業に投資。スニーカーの再販プラットフォームを運営する米ゴートに1億ドルを出資しているほか、女性向けのアクティブウェアを提供するカーボン38、子供服を手掛けるロケッツ・オブ・オーサムといった新興企業に合わせて数百万ドルを投資している。フットロッカーの利益は昨年、前年のおよそ2倍に当たる5億4100万ドルとなった。

不動の1位

ルルレモンやフットロッカーのように勢いを増している企業はあるものの、いずれもディオールをはじめとする世界的大手には依然として大差を付けられている。

ディオールは前回から順位を7つ上げ、143位につけた。昨年の売上高は、前年比で2桁台の伸びを記録。約550億ドルとなっている。ディオールは親会社の高級ブランド世界最大手LVMH株の41%を保有しており、その恩恵も受けている。LVMHは傘下にルイ・ヴィトンやドン・ペリニヨン、セフォラなど70のブランドを擁する。

アパレル企業で2位につけたのは、ナイキ(280位)だった。業績が改善したことや、アメフトのスター選手、コリン・キャパニックを起用した広告が注目を集めたことが、株価の上昇につながった。同社の株価は昨年、およそ19%値上がりしている。

3位に入ったのは、ファストファッション・ブランドのザラなどを展開するスペインのインディテックス(289位)だ。成長の速度に鈍化は見られるものの、昨年の売上高は前年比6%増の約310億ドルだった。

編集=木内涼子

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