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Courtesy of GetYourGuide

ベルリンの旅行系のスタートアップ「GetYourGuide(ゲット・ユア・ガイド)」が、ソフトバンク・ビジョンファンドの主導で4億8400万ドル(約530億円)を調達した。同社の累計資金調達額は6億5000万ドルを突破した。

GetYourGuideの評価額は明かされていないが、同社の企業価値は10億ドル以上に達したと見込まれる。

2009年創業のGetYourGuideは、人々が旅先のエクスペリエンスを発見し、予約可能にするサービス。ベトナムの屋台ツアーからグランドキャニオンの川下りまで様々なアクティビティが用意されており、世界の7万都市の5万件以上のアクティビティが選べる。

同社CEOのJohannes Reckは「トラベルエクスペリエンス分野で、史上最高額の調達が出来て嬉しい。当社はこの分野で最大の評価を獲得した。ユニコーン企業の仲間入りを果たし、今後はさらに規模を拡大していく」と述べた。

評価額が10億ドルを超えるドイツのスタートアップとしてはロケットインターネットや、フードデリバリーのDelivery Hero、サウンドクラウドやEコマースのZalandoなどがあげられる。

Reckによると今回の資金調達に関する交渉は約1年間に及び、ソフトバンク・ビジョンファンドの幹部や孫正義とも面談の場を持ったという。ただし、孫と何回会ったかは秘密だという。

「その件に関しては答えられない。でも、マサがテクノロジー分野の預言者であることは確かだ。彼はエクスペリエンスが旅行の未来であると信じ、モビリティとの組み合わせでこれまでに無い体験が可能になると考えている。僕らは彼が考える未来に向かって、共に歩んでいきたい」

ソフトバンクはウーバーや中国の滴滴出行(Didi Chuxing)、グラブにも出資している。

「僕らは彼らのチームに深い敬意を持っている。巨大なシナジーが見込める」とReckは話し、ソフトバンクのモビリティ分野のリソースを旅行分野で活用するビジョンを語った。

さらに、GetYourGuideのビジネスモデルは、ソフトバンクの支援先のインドのホテルチェーン「オヨホテル(Oyo Hotels)」とも、非常に親和性が高いと話した。

GetYourGuideはエクスペリエンスの主催企業から得る手数料を収益源としている。同社は創業10年で累計2500万件の予約を獲得したが、そのうち1500万件は昨年1年間の予約という。

アジア進出も加速

これまで70カ国以上を旅行した経験を持つReckは、「今後は欧州だけでなく、米国やアジアでも巨大な成長機会を探っていく」と述べた。

この分野の競合としては、2016年からエクスペリエンス分野に参入したエアビーアンドビーやViator、TourRadarなどがあげられる。

GetYourGuideの現在の社員数は約600人で、そのうち400人はベルリンで勤務中だ。今回の調達資金で社員数を増やし、マーケティングを加速する。

ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのTed Fikeは声明で次のように述べた。

「ミレニアル世代は、旅先でのエクスペリエンスに多くの費用を支払う傾向を高めている。GetYourGuideはこのトレンドを牽引する企業であり、世界に散らばるエクスペリエンスのサプライヤーを束ねるプラットフォームとして、大きな成長が見込める。情熱にあふれ、優れたリーダーシップを持つチームと提携できたことに感激している」

編集=上田裕資

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