アパレルD2C勃興時代における、Amazon Fashionの戦略

Amazon Fashionのバイスプレジデント ジェームズ・ピータース氏


またAmazonは商品をお客様に「届ける」部分でも強みを持っていますし、オンラインで事前オーダーを受けることで実際に商品をつくる前に、需要を把握することができている。これは、今後のアパレル業界においても非常に大きな、重要な要素だと思います。

それから、これまで日本のデザイナーがリーチすることが難しかった海外に対しても、Amazonのシステムを使うことでそれが可能になる。商品ページにテキストを入れると、操作側はなんの手間もかからずに自動翻訳する機能がついているので、中国語や英語に変換され、そして世界67カ国に売ることができる。これも非常に大きなメリットです。

──Amazonは巨大な販売網としての役割を担っていますが、Amazonとして今後服作りに取り組んでいくことは考えていますか?

日本ではアパレルのPB(プライベートブランド)は持っておらず(※1)、直近で展開の予定もありません。いまは日々お客様の声を聞いて、そこから逆算をして、そしてチーム内でいまのウェブサイトに何が欠けているのかを洗い出すようにしています。

価格や品質、品揃えなど、欠けているものに対してPBが必要である選択肢がでてくれば、積極的に検討していく予定です。

※1:USではすでにアパレルのPBは展開されている。日本では、食品や日用品のPBが発売されている。

文=石原龍太郎 写真=柴崎まどか

ForbesBrandVoice

人気記事