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2019.05.13

ビヨンセも出資、ウーバー上場で巨額を得た「意外な面々」

上場を喜ぶダラ・コスロシャヒCEO(Photo by Spencer Platt/Getty Images)


ライアン・グレーブズ:推定資産15億ドル

創業から間もないウーバーで、一時的にCEOを務めたのがライアン・グレーブズだった。彼はカラニックの「プロダクトマネージャーを探している。メールを送って欲しい」というツイートに返信したところ、ウーバーの最初の従業員になり、2010年にCEOの職務に就いた。

彼がウーバーのCEOを務めたのはわずかな期間だったが、2017年までグローバルオペレーションのシニア・バイス・プレジデントを務めた。グレーブズは現在、妻と2人の子供とともにハワイに住み、投資会社のSaltwater Investmentsを経営している。

同社の支援先には瞑想アプリのCalmや、サンフランシスコのビール企業Fort Point Beerなどがある。グレーブズはウーバーのIPOにあたり、税引後4100万ドル相当のウーバー株を放出した。彼が現在保有するウーバーの株式の価値は15億ドルと推定されている。

ソフトバンク等の出資元

ウーバーの初期出資元のベンチマーク・キャピタルは68億ドル相当のウーバーの株式を保有している。同社は2011年のウーバーのシリーズA資金調達を主導した。ベンチマークはMatt Cohlerをウーバーの取締役会に送り込んでいる。

ソフトバンクのビジョンファンドはウーバーの最大の出資元であり、IPO前に100億ドル相当である16%の株を保有していた。ビジョンファンドは2018年初めにウーバーに直接出資を行い、一連のスキャンダルによりカラニックが会社を追われた最中にも、追加出資により持ち分を増やしていた。

サウジアラビアの公共投資ファンド(PIF)も、33億ドル相当のウーバーの株式を保有している。アルファベット傘下の投資会社、GV(旧グーグルベンチャーズ)も32億ドル相当を保有している。クリス・サッカが運営するLowercase Capitalも20億ドル相当を保有している。

ビヨンセなどのセレブたち


ジェイ・Zとビヨンセ夫妻(Photo by Mike Coppola/Getty Images)

ウーバーには多くのセレブたちも出資しており、女優のグウィネス・ケイト・パルトロー、ラッパーのジェイ・Z、女優のオリヴィア・マン、ロック・ネイションのCEOのジェイ・ブラウンらがあげられる

ビヨンセも2015年、彼女が保有する制限つき株式のパフォーマンスから600万ドルを得ていたと報道された。彼女は「APESHIT」と第した楽曲の歌詞で「私に株で支払いをしなさい。借金漬けの状態から状況をひっくり返してやる」と歌っているが、ウーバーへの出資によって人生が変わったと宣言する著名人も実際に居る。

自転車競技のツール・ド・フランスを7度制した後、ドーピング違反で競技を永久追放になったランス・アームストロングは、裁判費用と和解金合わせて1億1100万ドルを支払ったが、彼は2010年にウーバーに10万ドルを出資しており、この出資で彼や家族が「救われた」とCNBCの取材に述べていた。

最後に、ウーバーの現CEOのダラ・コスロシャヒついて述べておく。コスロシャヒはウーバーの株式、19万6000株を保有するがその大半は制限つき株で、資産価値はIPO価格の1株45ドルで算定すると、わずか170万ドルにしか過ぎない。

編集=上田裕資

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