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一番難易度が高いのはヘッドライトや必要装備を身につけて紐伝いに洞窟を降りるツアー。子どもやお年寄りでも楽しめるのは、ほぼ平坦道のインペリアル洞窟。見所の多いルーカス洞窟では910段の階段の上り下りがある。

インペリアル洞窟ツアーでは、地下の川や化石、キラキラ輝く鍾乳洞に息を飲んだ。

ガイドのオーストラリア英語は訛りがきつく、全て理解するのは難しかったが、説明なくとも壮大な景観を見れば感動するのは間違いない。

鍾乳洞は地面に降った雨水が石灰岩の隙間を通りながら石灰成分を溶かし出し、水の流れによって様々な形や色が形成される。1cmの鍾乳洞が出来上がるのに、約100年かかると知ると、どれだけ長い時間をかけてこの洞窟が出来上がったのかと圧倒され、母なる大地に敬意を抱かずにいられなくなる。

ルーカス洞窟ツアーの目玉は大聖堂。54メートルにも及ぶ大聖堂に圧倒される。実際に結婚式やコンサート会場として使われているとのこと。真っ暗な道を進み、全ての照明が消されると、自分の手さえも見えない真っ暗闇が広がる。ほどなくして始まる光と音のパフォーマンスは圧巻の一言だ。



1泊して2つの洞窟ツアーに参加すると、洞窟の規模や洞窟内で見られるものは全く違うことに気づいた。次回訪れる機会あらば、もっと他のツアーにも参加してみたいと感じた。

洞窟ツアーの前後にはハイキングが楽しい。青い湖の周りの散歩ではたくさんのトカゲに出くわした。一匹目を見た時は驚きで震えたが、慣れてくると不思議と可愛く思えてついトカゲを探してしまう。木の陰で鳥が巣作りしている様子を手を伸ばせば届きそうな距離で見ることもできた。



宿泊したのは洞窟敷地内にあるホテル。1898年に建てられた歴史的な建物での食事は、天井が高く広いボールルーム。暖炉隣の特等席で夕食をとり、美しい装飾で飾られた部屋でビリヤードをした。

その後外に出ると、見渡す限りたくさんの星が広がっていた。大都市シドニーからたった3時間離れるだけでこんなにも多くの星が見られることに心底驚いた。オフシーズンで宿泊者はそう多くなく星空を見上げる人は周りに誰もいなかったので、星空を貸切にしたような特別な気分に浸った。

巨大な洞窟に囲まれて過ごす体験は、かけがえのない経験となった。ジェノラン洞窟の公式ホームページやインスタグラムには数々の写真や動画があるが、実際に目で見る景観は写真で切り取ることが難しい。

百聞は一見にしかず。そんな場所だからこそ、実際に訪問する価値があると感じた。

文・写真=森屋千絵

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