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ASIANEWS シンガポール支局長

1位に輝いた香港のバー「The Old Man」、ヘッド・バーテンダーのアグン・プラボウォ。

「世界のベストレストラン50」で知られる、ウィリアム・リード・ビジネス・メディアグループが、「アジア最高のバー」50軒をランキング形式で発表するイベントが5月9日、シンガポールのキャピトル・シアターで行われた。

今年のナンバーワンに輝いたのは、昨年、初登場ながら5位という高順位を獲得した、香港のバー「The Old Man」。昨年、一昨年と2年連続1位だったシンガポール・リージェントホテル内のニューヨークスタイルのバー「Manhattan」は2位となった。3位は台湾の「Indulge Experimental Bistro」。

続く4位には、「シンガポールらしいバーを」というコンセプトで誕生し、ローカルな味わいを表現する「Native」がランクイン。Nativeでは、柑橘類の代わりに酢やコンブチャを酸味に使うなどして、皮などのゴミの量を、飲食店としては極度に少ない30〜40グラムにしているという、サステイナブルな取り組みで知られている。5位には同じくシンガポールから、アール・ヌーボーの美しいインテリアと巨大なジン・タワーが有名な「Atlas」が入った。

1位の「The Old Man」は、カクテルを愛した文豪、アーネスト・ヘミングウェイの名作「老人と海(The Old Man and The Sea)」に由来する。受賞を受けて、ヘッド・バーテンダーのアグン・プラボウォは、「ラボを設けて、実験的なカクテルを色々と試している。これからも新しくクレージーな実験を続けていく、お客様には体験として、カクテルを楽しんでほしい」とコメント。


「The Old Man」店内の様子。(Getty Images)

ちなみに、最新の“実験的”カクテルについて聞くと、「海の味わいを表現するために、海水、新鮮な貝、砂、清澄したチェリートマトウォーターをエバポレーターにかけた『移動祝祭日(A Moveable Feast)』というカクテル」だと教えてくれた。このカクテル名もヘミングウェイの小説にちなんでいる。

日本からは、去年の8店から減少し、5店がベスト50に入った。最高位は東京・銀座のオーセンティック・バー「High Five」で、昨年と同じ6位だった。

しかし、ここで見逃してはならないのは、海外で活躍する日本人バーテンダーの存在だ。個人に与えられる特別賞の「バーテンダーの中のバーテンダー」賞には、東京で「The SG Club(13位)」、上海で「Speak Low(7位)」と「Sober Company(16位)」とアジアに3店舗を持ち、ニューヨークを拠点に活躍する後閑信吾が選ばれた。



「The SG Club」は2018年6月にオープンしたばかりだが、「日本と西洋のバー文化の良い部分を融合させている」と高評価を得て、早くも13位にランクイン。逆に、常に中国のベストバーに選ばれ、昨年まで3位以内に入賞していた「Speak Low」は確かに順位を落としたが、後閑は「新しくThe SG Clubができて、票が割れてしまった部分があるかもしれない。来年は5位以内を目指したい」と冷静に語った。

文=仲山今日子 写真=Asia's 50 Best Bars

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