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1791年に創業した時計ブランド「ジラール・ペルゴ」は、スイス時計業界でも屈指の老舗である。しかしながらその時計には、どこかに“革新性”が宿っている。この革新的な老舗のCEOを務めるのが、パトリック・プルニエ。アップルウォッチのプロジェクトチームの一員だった彼は、ジラール・ペルゴの未来をどうやって築いていくのだろうか。


歴史を重んじるスイス時計業界では、古くから時計業界でキャリアを積んできた“時計人”を重んじる傾向がある。しかしそこに固執してしまうと、今度は伝統という頸木から逃れることができなくなる。特にスマートフォンやスマートウォッチの普及によって時計が実用品から趣味性の高い嗜好品となると、旧態然とした時計では物足りなくなる人も増えてくる。

そこで外部から優れた人材をヘッドハントする動きが目立ち始めた。ジラール・ペルゴが白羽の矢を立てたのは、タグ・ホイヤーで実績を積んだのちに、アップルにてアップルウォッチのプロジェクトに参加していたパトリック・プルニエである。

「ジラール・ペルゴという時計ブランドは、“生ける伝説”であり、偉大な歴史と卓越性があります。例えば、ブランドを象徴する“スリー・ブリッジ・トゥールビヨン”は、1860年代にマリー・ペルゴの夫であるコンスタン・ジラールによって開発された複雑時計が由来となっており、150年以上も継続して作られる機構です。このようなブランドを前進させていく上で、アップルでの経験はとても大きかった。アップルは、消費者へのアプローチ、製品のイノベーション、ブランドとしての信頼、その創作やコミュニケーションの面で妥協しないという点で、すべての産業にインスピレーションを与えるブランドです。そして洗練されたマーケティングやサービスは、私にインスピレーションを与えただけでなく、時計業界の大きな問題でもある“消費者に十分な焦点を当てる”ということを促しました。着心地の良さやデザイン、視認性、そして購入時の体験も含め、まだまだ改革する余地があると思っています。今日の私の責任は、継続してジラール・ペルゴの未来を築くことなのです」



パトリック・プルニエ◎幼少期から時計に親しみ、大学卒業後はラグジュアリー業界へ。高級洋酒ブランドを経てタグ・ホイヤーに入社。その後アップル社に入社し、アップルウォッチの立ち上げを準備する特別プロジェクトチームに参加。イギリスとアイルランドのマネージングディレクターも務める。2017年9月に実力派時計ブランド「ユリス・ナルダン」のCEOに抜擢され、2018年8月からはジラール・ペルゴのCEOも兼務。

ジラール・ペルゴの未来を語る時計として2019年に誕生したのが、「パトリック・プルニエ」である。これは1975年に、当時の最新技術であったクオーツムーブメントを使った傑作「ロレアート」を、現代的に進化させたものである。

「今までのスイス時計というのは、裕福な人々のものでした。しかしこの“裕福な人々”というのは、これからの高級時計市場を支えていくミレニアルズではありません。本当であれば、時計業界は一刻も早くミレニアルズたちと対話をしなければならない。しかしそれに誰も気づいていません。私たちは“彼らのコードと言葉”で感情に訴えなければなりません。それが、私たちが革新を進めなければならない理由なのです。そういう点では、スマートウォッチは時計業界にとって大きなチャンスになるでしょう。それは何百万人もの新しい人々に、時計を着用してもらうという機会を与えるからです。そしてどうやってこの世代を高級時計に導くか、それが私の最大の関心事です。彼らは、技術力やデザインだけでなく、ブランドの背景にある伝統を知りたいと思っている。彼らはブランドの歴史を理解したいし、正当性やマニュファクチュールのDNAも感じたい。しかしその一方で“革新”も望みます。『ロレアート アブソルート』は、まさにこのプロセスから生まれた時計なのです」

新世代の高級時計像を切り開くアイコニックなモデルは、ミレニアルズの期待に応えるべく進化を果たした。ロレアートの特徴である8角形ベゼルやスポーティなデザインはそのままに、ケース径を44㎜へと拡大し、軽くて、耐アレルギー性に優れるチタン素材を採用。しかもその表面には、ブラックPVD処理を施すことで精悍さを加える。

「ダイヤルはブルー。ここには“Earth to Sky”というテーマが投影されており、宇宙を探索することで時の本質に迫りたいと考えます。イノベーションと創造性は、製品だけではなく、生産、流通、コミュニケーション、そして顧客のサービスなど、全てにおいて、私たちの未来を描くための重要な要素となるのです」

歴史の上に革新を加えることで、ジラール・ペルゴは新しい価値を作り出す。アップル育ちの新CEOは、前例無き新時代をどう切り開いていくのか?ジラール・ペルゴのこれからに期待したい。


ロレアート アブソルート



強さとエネルギーの象徴である赤い秒針が、ブルーダイヤルに映える中三針モデル。搭載するムーブメントは、自社製のキャリバーGP03300-1060。44㎜のチタンケースはがっちりとした作りになっており、300mの防水性能を誇る。自動巻き、Tiケース、ケース径44㎜。109万円(予価、8月発売予定)

ロレアート アブソルート クロノグラフ



自社製のクロノグラフムーブメントCal.GP03300-1058を搭載するクロノグラフ。ダイヤルは黒いプレートの上に、ロゴやインデックスを透かし彫りにしたブルーダイヤルを組み合わせており、表現力も楽しめる時計に仕上げた。自動巻き、Tiケース、ケース径44㎜。143万円(予価、8月発売予定)

ブリッジ コスモス



“時”という概念が生まれた宇宙へと思いを馳せる超複雑時計。3時位置の地球儀は24時間で一周するナイト&デイ表示で、第二時間帯表示も兼ね備える。9時位置にある12星座が描かれた天球儀は、23時間58分4秒で一周。そして6時位置にはトゥールビヨン機構を収めている。シンメトリーの美しさを強調するためにリュウズは存在せず、ケースバックに調整用の調整ねじが設けられる。宇宙の神秘を優れた時計技術で表現した、ロマンティックな時計である。手巻き、Tiケース、ケース径47㎜。3802万円(予価、11月発売予定)


【読者限定ご招待】ジラール・ペルゴ・フェア開催

毎年ユーザー向けで開催される、商談会イベント、ジラール・ペルゴ・フェアにForbes JAPAN読者、3組6名をご招待。

本年は2019年1月にSIHH(ジュネーブの国際高級時計展)で発表された「Earth to sky」をテーマとした新作ロレアート アブソルートをはじめとするコレクションが紹介される。

なお、お食事は、シャンパーニュ地方の老舗シャトー「ドメーヌ レ・クレイエール」の二つ星レストランで総料理長を務めた、フィリップ・ミル氏。同氏の名を冠した世界唯一のレストランにて、スペシャルランチコースをご提供。


【イベント詳細】
開催日:2019年7月6日(土)
開催時間:13:30~15:30 (1時間商品紹介、1時間お食事)
会場:フィリップ・ミル東京(東京都港区赤坂9丁目7-4 東京ミッドタウン ガーデンテラス4F)

【応募方法】
※お申し込みは締め切りました。沢山のご応募、誠にありがとうございました。


Promoted by GIRARD-PERREGAUX 文=篠田哲生

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