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サイノウCEO 村上純志

スタートアップの開業率は4年連続で7%台を維持するなど、ここ数年で「スタートアップの街」というイメージが根付いてきた福岡。なぜ、福岡はここ数年の間で急激な変化を遂げたのか。その背景には福岡市長の高島宗一郎が旗振り役となり、改革を推進していったこともあるが、重要な役割を果たしたのは「コミュニティ」の存在だ。

福岡県にはイノベーションを生み出すコミュニティ「明星和楽」や、官民共働型スタートアップ支援施設 「Fukuoka Growth Next」などがある。こうしたコミュニティから起業家が次々と生まれていっている。

まだ福岡県がスタートアップの街として知られていない頃から、コミュニティづくりに注力してきた一人がサイノウの村上純志だ。彼はなぜ、コミュニティづくりに取り組んできたのか。福岡県の歩みとともに、コミュニティづくりの意義を聞いた。

日本の「SXSW」を作りたい

僕は現在、福岡のスタートアップコミュニティを盛り上げるべく、NPO法人AIPの事務局長や、サイノウの代表取締役CEOを務めています。また、これまでは福岡からイノベーションを生み出すコミュニティ「明星和楽」や福岡市の官民共働型スタートアップ支援施設 「Fukuoka Growth Next」の立ち上げにも参画してきました。

僕が福岡で活動を始めたのは2008年ごろ。プロジェクト管理ツール「Backlog」や、ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」を開発する福岡のベンチャー企業、ヌーラボ代表取締役の橋本正徳さんに再会したことがきっかけになっています。

当時の福岡では、橋本さんの働きかけによって、起業家やエンジニア、デザイナーが混ざり合ってお互いに勉強し合う「コミュニティ」が醸成されつつありました。お金をもらえるわけでもないのに、自分のビジネスアイデアや技術を発表している人びとがたくさんおり、これまでに感じたことのない熱量を感じたんです。

そんなコミュニティの盛り上がりに賛同した仲間たちがひとつに集まったのが「明星和楽」誕生のきっかけでした。

当時はまだ音楽や映画、最先端のテクノロジーを融合させたフェス「サウス・バイ・サウス・ウエスト」が注目を集めておらず、ネット上にも少ない情報の中、僕らもカオスから生まれるセレンディピティによる「熱狂」を作りたいと思ったんです。ただ、誰も現地で見たことはなく、サイトやツイッターでの情報を見て、見よう見まねだったので、結局SXSWとは全然違うけど面白いと言ってもらえるフェスになったんですけど。記念すべき第一回は2011年11月11日から、起業家のピッチコンテストに始まり、クリエイティブに関するトークショー、夜はクラブイベント…3日間ぶっ通しでイベントを行いました。


毎年、テキサス・オースティンで開催されている「SXSW」

構成=半蔵門太郎 写真=小田駿一

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