大学中退の24歳が設立したeスポーツ企業「Immortals」の躍進

Gorodenkoff / Shutterstock.com

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eスポーツ企業のImmortalsが3000万ドル(約33億円)の資金調達を実施した。

フォーブスの昨年の「世界で最も価値のあるeスポーツ企業12社」にも選ばれた同社の出資に参加したのは、映画配給会社のライオンズゲートやスポーツエンタテインメント企業のAEG(アンシュッツ・エンターテイメント・グループ)、動画ストリーミングサイトQuibiのCEOのメグ・ウィットマンらだ。

Immortalsはロサンゼルスのeスポーツチーム「ロサンゼルス・ヴァリアント」を運営しており、近年人気が高まるこの分野から巨大な利益をあげようとしている。投資家らはeスポーツ業界の成長ぶりと、若いオーディエンスに魅力を感じている。

ライオンズゲートのデジタル戦略部門のプレジデントで、Immortalsのチェアマンを務めるPeter Levinは「ゲームは世界最速で拡大する消費トレンドを生み出している。eスポーツは性別を問わず、若いオーディエンスらを魅了している」と述べた。

Immortals創業者のノア・ウィンストン(Noah Whinston)は現在24歳。彼は2015年にノースウェスタン大学を中退し、同社を設立した。

高校時代にeスポーツに出会った彼はこの分野の巨大な成長の可能性に気づいた。ウィンストンは2017年のフォーブスの「30アンダー30」に選出されていた。

2015年に初回の出資を獲得したImmortalsは、2017年にプロeスポーツチームの運営経験を持つAri SegalをCOOとして迎え入れた。その後、ウィンストンは2018年末にCEO職をSegal に引き継ぎ、日々の業務からは離れることになった。

Segalによると、現在のeスポーツの人気を牽引するのは世界で2億5000万人の登録ユーザーを持つ「フォートナイト」などだという。

調査企業Global Esports Market Reportは世界のeスポーツ市場の売上が2020年までに14億ドルに達し、ファン人口は4億人に近づくと推測する。

Immortalsは今回のシリーズB資金調達と同時に、ゲーマ−同士をマッチングするブラジルのプラットフォーム「Gamers Club」の買収を発表した。Gamers Clubは同程度のスキルを持つプレイヤーをテクノロジーでつないでいる。

Immortalsは今後「Immortals Gaming Club(IGC)」という名称に社名を改める。IGCは今後、ゲーマーのハブであるGamers Clubと、Immortalsのフランチャイズの拡大を担うIGC esportsの2部門でオペレーションを行う。

「今回の組織改変の目的は、Immortalsを総合的なゲーム企業に成長させることにある」とSegalは述べた。

Immortalsは今後新たなチームを加え、ゲーム関連企業への投資も進めていく。今回のシリーズB資金調達にはJohn GriffinやGeorge Leiva、March Capital Partnersらも参加した。

編集=上田裕資

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