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2019.05.10

英フィンテック界に新ユニコーン、Checkout.comが企業価値20億ドルに

Jirsak / shutterstock.com

英国の国際送金を手がけるフィンテック企業「Checkout.com」が5月2日、2億3000万ドル(約256億円)の資金調達を実施し、企業価値は約20億ドルに達した。

欧州のフィンテック分野では過去最大規模の同社のシリーズAラウンドは、Insight PartnersやDST Global、シンガポール政府投資公社(GIC)らが主導した。

2009年に「Opus Payment」として始動したCheckout.comは、2012年に現在の社名に変更した。同社のプラットフォームは企業らが国境をまたぐ決済処理を行い、資金を受け取れるサービスを提供する。

Checkout.comはクレジットカードやデビットカード、オンライン銀行やペイパル、アップルペイなど様々な決済ツールに対応する。

同社の競合にあげられるのが昨年6月にアムステルダム証券取引所に上場した、オランダの決済企業「Adyen」だ。Adyenの株価は約70%の上昇となっている。

フィンテック領域では熾烈な競争が繰り広げられる中、Checkout.comはフードデリバリーのDeliverooやフィットネス企業のVirgin Activeなどの企業顧客を抱えている。また、国際送金のフィンテック企業、TransferWiseとも提携を結んでいる。

「世界トップクラスの投資家らの支援を受けられたことを誇りに思う」とCheckout.com創業者のGuillaume Pousazは声明で述べた。

スイスで生まれ育ったPousazは「当社のサービスが、世界のビジネス界のリーダーらに国境の壁を超えた決済ツールとして利用されることを期待する。調達資金を用いて、新たなプロダクトの投入スピードを上げ、利用者のニーズに応えていきたい」と続けた。

Insight Partnersのマネージングパートナーでツイッターやアリババ、JD.comの初期投資家として知られるDeven Parekhが、Checkout.comの取締役に就任することも明らかになった。

編集=上田裕資

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