誰かが決めた「きれいの正解」から解放したい
━━UZUは「人種、年齢、性別のすべてを超えて」という強めのメッセージを発信しています。アメリカでは歌手のリアーナが自身のコスメブランドを立ち上げ、どんな肌色の人も似合うように40色のファンデーションを作り、多様性の大切さを伝えています。日本ではなかなかこのようなマーケティングは美容業界でされてきませんでしたが、UZUはどうしてこのような手法をとったのでしょうか。
私たちは誰かが決めた「きれいの正解」から解放したいという思いがあります。これまでビューティーの世界では、「人種」「年齢」「性別」といったマーケティングのために作られてきたフレームが数多くありました。
また、ユーザーの多くがブランドが決めてきた「きれいの正解」から外れている自分を否定したり、好きになれないでいたりする姿を見て、そんなつまらないフレームを壊したいと思いました。
ブランドとして美しさの定義を世の中やユーザーに決して押し付けることなく、人がはじめてビューティに出会ったときのように、誰もが自分らしく、ただ純粋に思いのまま、きれいを楽しめる空気を作りたいと考えています。
キービジュアルをあえてモノクロにした理由もここにあります。 モノクロにすることで、ユーザーに対してブランドとして「きれいの正解」を押し付けず、 イマジネーションの余白を残すということを意図しています。
━━2018年末の「FLOWFUSHI」ブランド終了は衝撃でした。「モテマスカラ」、「モテライナー」、「LIP38℃」などのヒット商品を開発し、順調のように見えた中での終了は、どのような意図があったのでしょうか。
FLOWFUSHI製品の売上は毎年順調に伸び続けており、多くのユーザーから支持をいただいていました。
ただ、クオリティの高い製品を誰もが手に取りやすい価格で提供することは FLOWFUSHI時代からずっと実現してきました。しかし、UNFRAME THE BEAUTY(=誰かが決めた「きれいの正解」からの解放)という空気感や考え方を提供したいという思いがありました。
また、プチプラとかデパコスといったカテゴリーの枠を壊したいのもあります。ビューティに限らず、価格設定を高くしてブランド力を上げたり、85点の完成度で価格を下げて製品を売ることは簡単です。
しかし、「モノ」と「お金」の交換という規定概念を超えて機能・ファッション性すべて最高品質ものを、誰もが手にとりやすい価格と、気軽に製品を手に取れる場所での展開することを実現するには、全てをリセットしてゼロに立ち返る必要がありました。UZUでは、新しい価値をもった革新的な製品はもちろん、「モノ」を超えた新しい価値を提供していく予定です。