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再びJTBの調査結果に目を移すと、「旅行に行かない理由」として、一斉休暇に伴う混雑、価格が高騰、家でのんびり過ごしたいという理由が上位にのぼっていることが分かる。

また、これは日本人に限った傾向ではない。日本へ留学生としてやってきた人々からも、せっかくの長期休暇にも関わらず自国への帰省はしない、という声がちらほら聞こえる。「本当は旅行に出かけたかったけれど、旅費が高くつきすぎて厳しい」とこぼす留学生もいた。

思い出作りか、おこもり休暇か

では、どのような人々が海外旅行に出掛けるのだろうか。JTBの同調査では海外旅行・国内旅行ともに「家族連れ」が56.8%、66.6%と過半数を占めている。また「子供連れ(中学生まで)」がそれぞれ3.4%、4.6%と顕著な伸びを見せる。それとは反対に、「夫婦のみ」での旅行は双方ともに減少傾向を示す。

「家族がばらばらになってしまう前に、小学生の末っ子に家族そろった思い出を作ってあげたい」そんな声を知人から聞いた。彼女の世帯は、夫婦と三人の子供の5人暮らしで、長子と末っ子は8歳差だ。子供のいる家族の場合、彼らが幼いうちの方が家族そろっての思い出は作りやすい。彼らが大人に成長して巣立ってしまうと、中々予定は合わせづらくなってしまう。

そして、その傾向は兄弟姉妹が多いほど顕著になる。子供がいる社会人が多少の無理を押しても旅行に出掛けるのには、こうした背景があるのかもしれない。



改元の節目に立ち現れた史上最大の大型連休。家族全員で一斉にこれほど長い休暇が取れるのは最後の機会だと考えれば、大きな出費をいとわずに海外へ羽を伸ばす意欲が生まれるのも頷ける。ただし、日々の疲労が溜まっている社会人には、わざわざ高い費用を払って非日常的空間に飛び込むよりも、住み慣れた家の中でリラックスタイムを存分に楽しむという「おこもり休暇」が人気なのかもしれない。

文=田山礼真

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