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TK Kurikawa / Shutterstock.com

天皇陛下の生前退位によって生まれたGWは、10連休という前例のない長さだ。第一生命経済研究所のマクロ経済分析レポートによれば、GW国内旅行消費額は1兆4824億円で、昨年度と比べて3323億円増と推定されている。

大型連休の楽しみとして真っ先に連想されるのは優雅なバカンスだろう。しかし、長期休暇を手にした人々全員がいわゆる「バカンス」を謳歌する予定を立てているのだろうか。今回は人々のGW事情にフォーカスしていく。

人気を集める「長距離旅行」

JTBは2019年4月に「2019年ゴールデンウィークの旅行動向」を発表した。推定海外旅行人数は66.2万人で前年度と比べて6.9%増加している。旅行先としては不動の人気を誇る「ハワイ」に加えて、長期休暇の影響か、「ヨーロッパ」「東南アジア」など中距離〜長距離旅行のエリアが人気を集める傾向にある。

旅費の予算に焦点を当てて見ていくとその傾向はさらに顕著になる。海外旅行客のうち、一人当たりの予定費用は、「20万円~30万円未満」の人が18.2%と最多だが、注目すべきは「30万円~40万円未満」が14.9%を占めており、前年度と比べて9.4%の伸びを示していることだ。今回の10連休で、気前よく遠くへ旅行に出掛ける人々の姿が目に浮かぶ。

一方、国内旅行の動向を見ていくと、推計国内旅行人数は前年度より1.1%増加、国内旅行平均費用は1.7%増加となっている。海外旅行と比べて前年からの伸びは低いが、旅行人数の規模の違いを考えれば、経済効果は海外旅行よりも大きいだろう。


(出典: JTB「2019年ゴールデンウィークの旅行動向」2019年4月4日発表)

また、H.I.S.から2019年1月に発表された「2019年ゴールデンウィーク海外旅行予約動向」によれば、実際に1月時点で前年同期比3倍超えの予約者数を記録しているという。これは今回の10連休が平日を挟まないので予定を見通しやすく、早期の予約が可能だった点が要因だと考えられるが、ここからも長距離路線人気の傾向は伺える。

前年同様、予約者数はハワイが不動の1位を占めたが、「オセアニア」は前年比6倍、「北米」は5倍、「ヨーロッパ」は4倍の予約を集めているという。

バカンスに出かけない人々の事情

旅行に出掛ける人が例年よりも増加傾向にあるのは事実だ。しかし、GW連休を取得している人の全員が旅行を楽しむ予定というわけではなさそうであることが、他の調査から浮かび上がってきた。

社会人のみを対象にした「ホノテ」の調査から、GW連休平均日数は昨年と比べて4.3日から7.1日に増加しており、4割が10連休取得予定であることが明らかになった。しかし、国内、海外旅行人数はともにわずか1%増となっている。

同調査のGWの過ごし方ランキングでは、「買い物に行く」が1位、「睡眠をたっぷりとる」が2位、「テレビやDVDを観る」が3位で、その下に「日帰り旅行に行く」、「国内旅行(泊まり)に行く」と続く。しかし、7位以内に海外旅行はランクインしていない。

文=田山礼真

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