ポルシェ911スピードスター登場 名車356に敬意を表して限定発売

911スピードスターのコンセプト


スピードスターは、ボンネット、フロントフェンダー、リアデッキが全てカーボンファイバーでできているし、ブレーキも軽めのカーボンセラミックだし、PDKより軽い6M/Tを採用しているので、ベース車両より90kgほど軽量化されている。

ここ10年のうち、ポルシェが出した車両の中で最もスパルタンなクルマの一つだ。できる限り軽量化を測るために、エアコンを廃止し、ドアハンドルの代わにりストラップだ。ルーフもない。手動のファブリック・ルーフがオプションで用意されてはいるけど、ちょっと面倒なので、ユーザーの多くが使いたがらないだろうと同社も予想しているらしい。



さて、生産台数が「限定1948台」というのは、ポルシェの最初の市販車が登録された年だ。この限定車が欲しい人は、GT3の価格同様に27万ドル(約3000万円)を用意しよう。でも、実際に乗ってみると、それだけの価格にするなら、正直なところせめてドアハンドル位はつけて欲しいな、と思った。

また、より高額のオプションで、ヘリテージ・デザイン・パッケージが用意されている。こちらはさらにユニークなシルバーと白とツートーンのカラリングになっていて、ポルシェのデカルが貼ってある。強力なブレーキのキャリパーは黒で、20インチのホイールの色はプラチナ・サテン色だ。この仕様を注文すると、ポルシェデザインのクロノグラフ腕時計がついてくる。

1948台は世界にどう振り分けられるのか。「日本には100台も行かない、二桁になるでしょう」とポルシェ ジャパンはいう。6M/T用の免許を持つ希望者は、注文するならお早めに。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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